玄米の残留農薬は気にしないで大丈夫?科学的に判断するためのポイント

その食品、安全性は?

玄米は体にいい。

というのは、よく言われることですよね。
逆に、

玄米には、残留農薬が多いから、
食べない方がいいぞ。

という意見もよく聞きます。

玄米に残留農薬が多いのは事実のようですが、
いったい、どっちが正しいのでしょう。

ということで、
今回は
玄米の残留農薬には注意しないといけないのか
について、取り上げます。

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玄米は食べない方がいいかも・・・

あくまで、
私の意見になりますが、私は、
「玄米は食べない方がいい」
と思っています。

まずは、
なぜ、そう「思う」のか、
整理していきましょう。


とりあえず、
エビデンスを探してみました。

しかし、
「玄米と残留農薬」についての
文献はあまり見つけられませんでした。

つまり、
誰も正しい答えを持っていない」というわけです。

かろうじて、見つけたレビュー文献にも

『農薬の健康リスクの評価は、難しい』

という旨の内容が書かれています。


文献を見てみると、
「完全に」農薬で汚染されたお米が危険なことは、
しっかりと研究データがあるようです。

一方で、
「長期的に微量の」残留農薬に
さらされ続けた場合の健康リスクについては、
ふれられていません。

つまり、
玄米の残留農薬が
安全かどうかについては、
きちんとした証拠がない状態

だというわけです。

だから、
「大丈夫だ」派の人と
「大丈夫じゃない」派の人が
いるわけですね。

ですので、
結論としては、
残念ながら、
「安全だとは言い切れない」
ということになります。

そして、私は、
「大丈夫じゃない」派の人間です。

というわけで、
今回は、玄米の残留農薬について、
「大丈夫だ」派の意見と
「大丈夫じゃない」派の意見を
取り上げます。

そこから、判断して、
あなたがあなた自身の「答え」に
たどりついてください。


ちなみに
野菜や果物の残留農薬については、
研究報告があります。

↓の記事を参考にして、
考えてみるのもいいかもしれません。

WHOの見解では、残留農薬に危険はないが・・・

まずは、
「大丈夫だ」派の意見からです。


玄米やお米に限った話ではないのですが、
残留農薬に対する考え方については、
WHOから見解が示されています。

WHOの見解によれば、

・農薬の悪影響から消費者を守るため、
 WHOは証拠を検討し、
 国際的に認められた最大残留限界を開発する。

・国際貿易で食品に使用が許可されている農薬は、
 特定の安全な暴露レベルを超えなければ、どれも遺伝子毒性はない。

とされています。

「遺伝子毒性」というのは、
「DNAを傷つけて、癌や突然変異を引き起こす性質」のことを言います。

つまり、
農作物が作られる段階で、
きちんとルールが守られていれば、
消費者が、癌になったり、妙な病気になったりすることはない

といっているのですね。


ただし、ここからが重要です。

WHOだって、

・動物実験
・誤って過剰な農薬にさらされた方々に対する調査
・仕事で農薬を使用する人々の長期的な健康の研究

などをもとにルール作りをするわけです。

ですので、
研究データそのものが
不十分である場合は、
WHOの見解が、
「完全に正しいとは言い切れない」
ということも考慮に入れておきましょう。

そして、
多くの研究者が
残留農薬の長期的な影響は、
「不明である」
として、論文をしめくくっています。

ですので、
突き詰めると、
WHOが保証しているのは、
「残留農薬の急性的な影響について」
ということになりますね。


一方で、
WHOの言っていることは、
「現在、分かっていること」の
世界標準であり、
「現時点では、正しい」とされることです。

なので、
WHOが安全と言っているものを
むやみに疑ってかかるのも
賢いとはいえないかもしれませんね。

農薬は内分泌かく乱物質なので食べない方がいい

次は、
「大丈夫じゃない」派の意見です。

ちなみに、
私はこちら側の意見です。


あなたは、
内分泌かく乱物質」というものを、
ご存じでしょうか?

内分泌かく乱物質」というのは、
近年、研究が進んでいる
比較的新しい話で、

人がほんの微量にさらされるだけでも、
体に影響があることが指摘されています。

「内分泌かく乱物質」は、
比較的新しい概念であるため、
WHOも扱い方に困っていることでしょう。

ちなみに、
WHOは、「内分泌かく乱物質」についても、
コメントしており

啓発活動や長期研究の調整などに
取り組んでいる状態のようです。

特に、これから子どもを産む方には
注意が必要だと言えるでしょう。

くわしく知っておきたい方は、
↓の記事にも目を通しておきましょう。

「内分泌かく乱物質」・・・
厄介な問題ですよね。

周りの人が古い知識にとらわれている中、
新しいことを主張するのは、
とても勇気のいることです。

しかし、
あなたが玄米を食べるかどうかは
真実を見極めたうえで
あなたの信念に従って決めましょう。

結局、玄米の残留農薬は、気にしないで大丈夫なのか

結論としては、
エビデンスがないため、
玄米の残留農薬の安全性については、
 正確なことはわからない

ということになります。

「答えがない問題」には、
自分で考えて判断を下すしかありません。

その結果、私は、
「食べない方がいい」と判断しました。

もちろん、
栄養学的な面からは、
白米より、玄米の方が良いことも
理解しているつもりです。


ただし、
しっかりとしたエビデンスがないリスクに対して、
心配をする必要などない!
という考え方も悪いとは思いません。


一方で、
残留農薬の危険性について
注意をうながす専門家がいるということも
忘れてはいけません。

財布と相談して、
とれる対策を採っておくというのも
賢い判断だと思います。


そして、
残留農薬に加えて・・・ということになりますが、
玄米食を検討されているならば、
さらに注意すべきは、
『ヒ素』
についてかもしれません。

こちらは、
残留農薬と違って、
リスクは明らかです。

ぜひともこちらも読んでおきましょう!


インフルエンサーの中には、
玄米を勧める方もいらっしゃいますが、
情報は、すべて間に受けず、
多面的に分析した上で、
判断をしていかなければ!
と、思う今日この頃です。