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名著『病み、肥え、貧す』。読めば、世界の見え方が変わるかも!?

その食品、安全性は?

さっそくですが、少し怖い話です。

かつて、人類は、闘いの末、
鉛、アスベスト、水銀、ヒ素といった
有害な化学物質たちを
追い出すことに成功しました。

「鉛」は、ほんの少しの曝露で
人間の脳機能を恒久的に損なわせると言われています。

では、これらの化学物質を追い出した今、
人類には、安息がおとずれたのでしょうか。

否、これらの有害物質は、
ほんの氷山の一角でしかなかったのです。

さらには、世界では、
どれだけ危険かも、わからないような
有害な化学物質が次々と作られ続け、
気づかないうちに我々の健康を
むしばんでいる
と言われているのです。

そして、そんな有害な化学物質は
内分泌かく乱物質」と呼ばれており
近年、少しずつ注目を浴び始めています。

私も正直、受け入れがたく、
知りたくなかった話ではあります。

しかし、
現実から目を背けていても仕方ありません。

ということで、今回は、
内分泌かく乱物質の真実」がくわしく記された
名著『病み、肥え、貧す』について、
紹介させていただこうと思います。

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今回の参考文献:『病み、肥え、貧す』

今回の参考文献は、

レオナルド・トラサンデ(2021).
『病み、肥え、貧す 有害化学物質があなたの体と未来をむしばむ』.
光文社

です。

著者のレオナルド・トラサンデ氏は、
ニューヨーク大学の教授で、
子どもの環境保健分野における
第一人者であると言われています。

化学物質への曝露により、
子どもたちの病気が防げないことから生じる
経済的損失を算定し、
政策決定にも携わっている人物です。

なかなか信憑性がありそうですね。

本書には、「内分泌かく乱物質」について、
かなり詳細に記されています。

それでは、見ていきましょう。

有害な化学物質が我々を包囲している

殺虫剤、可塑剤、プラスチック・・・

世の中には、
何千種類もの化学物質が
毎日、作られては、ばらまかれています。

これらの化学物質は、
気づかないうちに
我々の脳や体に入り込みます。

そして、
その影響は、
何年、何十年後にも尾を引き、
私たちの子や、その子どもを
病気にしてしまう可能性さえあるのです。

これらの化学物質を
内分泌かく乱物質(EDC)」といいます。

我々人類は、
このEDCに完全に包囲されてしまっている
といっても過言ではないのです。

さらには、
これまでに知られているEDCうち、
きちんと有害性が調べられているものは、
5%にも満たないとされています。

残念ながら、
有害性がわからないうちは、
規制が行われることもありません。

そういった化学物質たちは、
安全だから、
規制されていないわけではないのですね。

そして、晴れて、
規制が行われたとしても、
利益を追い求める企業は、
規制された製品の化学構造を
少しだけ変えることによって、
規制の網目をかいくぐってしまいます。

専門家の方々は、
これを「化学物質のモグラたたき」と
呼んでいたりするそうです。

つまり、
政府が守ってくれない以上、
自身の身は、自身で守る必要が

あるということなのです。

内分泌かく乱物質(EDC)の人体への影響

研究結果によれば、
EDCが我々に与える影響には、
次のようなものがあります。

・IQの低下
・肥満
・Ⅱ型糖尿病
・先天異常
・不妊
・子宮内膜症
・ADHD
・子宮筋腫
・精子数減少
・精巣がん
・心臓病
・自閉症
・乳がん

近年、
ADHDと診断される子どもの数が
増えているというニュースを
聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

もちろん、
病気や障害の因果関係は複雑であり、
ADHDの増加の原因が
すべてEDCにある
というわけではありません。

ただ、原因の一部が
EDCにある可能性も否定はできません。

楽観主義者の方は、
診断技術の変化が
ADHDの増加の原因だと主張しますが、
それだけでは、説明が難しいともいわれています。

ちなみに、
妊婦の方は、タバコを吸ってはいけないと
聞いたことはないでしょうか?

これは、
タバコには、
複数の種類のEDCを含まれており、
未発達な胎児の体に上記のような
悪い影響を与えてしまうためです。

内分泌かく乱物質(EDC)から身を守るために気をつけることは?

ここまでの内容を読んで、
えっ、EDCってちょっとヤバいんじゃ?」
と、なんとなく、
伝わっていれば、うれしいです。

さて、ここでは、
本書に紹介されている、
身を守るための方法をいくつか紹介しようと思います。

プラスチック容器をレンジで加熱するな!

みなさんは、
コンビニ弁当を食べる前に
電子レンジで加熱を行いませんか?

「スーパーの弁当だから、大丈夫だよ!」
という話ではありません。

プラスチック容器は、加熱されると、
顕微鏡レベルで、溶けだして、
食べ物の中に入り込んでしまうのです。

そして、その食べ物を介して、
EDCは我々の体内に侵入してしまう・・・
というわけなのです。

「ほんの微量だし、大丈夫なんじゃ?」
と思われるかもしれません。

しかし、
逆に微量の曝露の方が危ない物質もあるという
研究報告も存在するのです。

そこで、
プラスチック容器は、
電子レンジで加熱するな!

ということになるのですね。

残留農薬にも注意が必要

野菜や果物などには、
育てるときに使った農薬が残っています。

そして、
農薬の多くは、
EDCであるとされています。

つまり、
食べ物にも、
わずかにEDCが入りこんでしまっているわけです。

「残留農薬が危険である」
という話は、
ただの陰謀論というわけではなく、
こういったところから、きているわけですね。

ですので、
可能であれば、
有機食品を食べた方がいいということです。

しかしながら、
すべてを有機食品を置き換えるとなると
経済的にも少し大変ですよね。

そこで、
特に残留農薬が多い食材が紹介されています。

ホウレンソウ、ネクタリン、リンゴ、ブドウ、
モモ、サクランボ、ナシ、トマト、セロリ、
ジャガイモ、パプリカ、ピーマン

などがそれに当たります。

こういった野菜だけでも、
有機食品に置き換えることは
有効であるとされています。

さいごに

今回は、
私が名著とあがめる『病み、肥え、貧す』について、
内容のほんの一部を簡単に紹介しました。

少し怖い話でしたね。

・プラスチック容器をレンジで加熱しないこと
・残留農薬にも、注意が必要なこと

なども
ぜひとも、気をつけていただければと
思います。

もちろん、これは
身を守るための方法の一部であり、
これだけをやっておけば
OKというわけではありません。

殺虫剤、コーティング剤、難燃剤など、
世の中は、
こういった化学物質であふれています。

・もっと身を守る方法を知っておきたい!
・もっとEDCについて知りたい!
・自分の将来や子どもの未来を守りたい!

という方々は、
ぜひとも本書をご一読の上、
理解を深めていただければと思います。

重ね重ねになりますが、
政府の規制が間に合わない以上、
自身の身は、
自身で守る必要があります。

もし、この本に興味を持たれたならば、
おそらく、あなたはとても賢い部類に入る方だと思います。