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『新解釈・三国志』のココがひどい!?三国志好きにはきついかも【レビュー】

映画・ドラマレビュー


今回は、映画『新解釈・三国志』をレビューします。

本作は公開当初は、
「ぜひ、劇場で見たい!!」と思っていました。

しかし、
コロナ禍に公開ということで、
泣く泣く映画館に行くのを
見送った作品でもありました。

結論から言うと、
映画館には見に行かなくて正解だったと思います(笑)

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映画『新解釈・三国志』、期待されすぎた?

言わずと知れた
中国の歴史物語『三国志』。

この三国志を
福田雄一監督が実写にて、
映像化した作品が今作、『新解釈・三国志』です。

福田雄一監督といえば、
実写映画『銀魂』などで有名ですね。

意外にも、
日本には、実写の三国志映画はなく、
それだけで、特に三国志ファンからの期待感も必要以上に
高まったのではないかと思います。

しかし、
その期待とは裏腹に、
本作は、ギャグ路線へとふり切れていました。

福田雄一監督の製作という時点で、
そこは、割り切って視聴すべきだったと反省しています。

同監督が実写化した『銀魂』のセリフと借りて、
表現するならば、

「コメディ映画」というには、
あまりに寒く、
「歴史映画」というには、
あまりに雑な作りをしている作品だった・・・

という感じでしょうか。

福田雄一監督の作品は
嫌いではありませんが、
本作だけはどうにも、
受け入れられませんでした。

『新解釈・三国志』のココがひどい!?

受け狙いがとにかく寒い!?

笑いを狙ったセリフ回しが、とにかく寒いです。

「面白くない」を通りこして、
途中からは、とにかく寒かったです。

例えば、
あえて「キャラ付けをしない」という大泉洋さんの演技も、
背景の映像とのギャップによって
始終、完全に空回っていたように思います。

『横山光輝 三国志』では、
大泉さん演じる「劉備」は、
「真面目」で「実直」な青年です。

そんな物語の主人公気質の「劉備」を
大泉さんを起用して、
「コミカル」且つ「軽率」に描くことによって、
「意外性」と「笑い」を
演出したかったのかもしれません。

しかし、
個人的には、
その狙いが、ずっと、うっすらすべっているように感じました。

素の大泉洋さんファンには、
たまらない作品になっているのかもしれません。

三国志ファンからの評価は、
さんざんだと思いますが・・・。

ちなみに、私は、
「呂布」役の城田優さんの目が
ハートになるシーンには、
ゾッとして全身から鳥肌が立ちました。(悪い意味で)

三国志を描く必要があったのかという疑問・・・

最後まで、
製作の意図がいまいち伝わって来なかったというのが正直な感想でした。

コメディ映画として描くなら、
三国志を題材に選んだ理由は何なのか。

三国志の何を新しく「解釈」したのか。

歴史映画として描くにしても、
シナリオがあまりにも薄っぺらいように感じました。

もしかしたら、深い意図はなく、
単純に『キングダム』の人気に乗っかって
中国の歴史を題材にしただけなのかもしれませんね。

そう考えると、
何も考えずに視聴すれば、
単純に楽しめたのかもしれません。

ライト層からの”三国志”への期待も裏切った!?

私は、
無類の三国志好きですので、
とてつもない酷評をしてしまいました。

しかし、
どうやら、ライト層の視聴者からも、
あまり受けは良くなさそうです。

というのも、
私の家族も、開始20分くらいで、
みんなほぼ観るのをやめてしまっていました。

三国志を期待したのに、おちゃらけ過ぎて、面白くなかった
だそうです。

ですので、
三国志をよく知らない人からしても
本作は、「あまり面白くない」という評価で、
あながち間違っていないと思います。

「面白くない」というより、
純粋に”三国志”を楽しみにしていたことに対して、
「裏切られ感」や「不快感」を感じてしまったのかもしれませんね。

映画『新解釈・三国志』の面白かった点

三国志として見れば、酷評だった本作も、
普通の映画としてみれば、面白い点もあります。

キャストがとにかく豪華!

主役である劉備役・大泉洋さんをはじめ、
内容に見合わないほど、
キャストが豪華です。

物語上、
あまり重要でない役回りに
広瀬すずさんを起用していたり、
山田孝之さんをちょい役にあてがったり、
と話題には、事欠かないぜいたくな配役です。

各役者のファンの方々には、
これだけで映画を見に行く価値があったことでしょう。

私もそのあたりは、
確かにユニークだと感じました。

背景は、意外にしっかり”三国志”!?

力の抜いたシナリオとは、
裏腹に、背景は、しっかりと古代中国が、
表現されていました。

見始めて数分は、
「意外と、お金かかっている!?」
と期待してしまったのが、印象に残っています。

確かに、
しっかりお金をかけて、作り込んだ世界観で、
ギャグ映画を作るというのは、
最高の出オチのテクニックなのかもしれません。

しかし、
出オチは、出オチです。

出オチでスベれば、全てが台無しです。

そういった意味では、
本作は、狙いが少し外れただけで、
うまくハマれば、良作になっていたのかもしれません。

『新解釈・三国志』ってどんな映画?

『新解釈・三国志』の基本情報

  • 公開日: 2020年12月11日
  • 監督・脚本: 福田雄一
  • ジャンル: 歴史エンターテインメント、コメディ
  • 主題歌:福山雅治「革命」

『新解釈・三国志』のキャスト

  • 劉備: 大泉洋
  • 周瑜: 賀来賢人
  • 黄夫人: 橋本環奈
  • 小喬: 山本美月
  • 孫権: 岡田健史
  • 関羽: 橋本さとし
  • 張飛: 高橋努
  • 趙雲: 岩田剛典
  • 貂蝉: 渡辺直美
  • 曹操: 小栗旬
  • 諸葛亮孔明: ムロツヨシ