会社の人事評価、
納得していますか?
納得しているとしたら、
あなたの上司は、
相当なやり手なのでしょう。
実は、私は、
会社の人事評価など、
「気にするだけ無駄だ」とすら
思っています。
というわけで、
今回は、
「会社の人事評価がおかしい理由」
について取り上げます。
会社の人事評価がおかしい理由
さっそく、結論です。
会社の人事評価がおかしい理由。
それは、
「多くの職務を一つの軸で評価するから」
です。
少し表現がむずかしいですかね。
会社には、
いろいろな仕事をする人がいますよね。
営業や研究開発、生産管理などなど・・・
現場で生産を行う人もいれば、
システム開発を担当する人だっています。
そして、
それぞれの仕事で、
求められる能力は異なります。
しかし、
たいていの会社では、人事評価の軸は、
一つしかありません。
こんな状態で、
適切な人事の評価などできるのでしょうか・・・
という話ですね。
仮に、もし、
あなたの会社に、各職務ごとに、
人事評価の指針が用意されているとすれば、
それは、かなりすごいことです。
職務ごとに人事評価の軸を作るのは難しい
すべての従業員に対して、
公正な人事評価方法を考えるのは
非常に難しいことです。
もし、
会社に一つの職種しか
存在しないのであれば、
公正な人事評価の軸を作成することは、
そこまで難しくないはずです。
例えば・・・
ひたすら、黙々と
手作業でボールペンを組み立てる仕事だけをする会社が
あったとしましょう。
この会社では、
どんな人が、高い人事評価を受けるべきでしょうか?
答えは、
「誰よりも、早くボールペンを組み立てられる人」です。
簡単なことですね。
この会社では、
早くボールペンを組み立てられることこそが、
より大きな利益を生むからです。
しかし、
残念ながら、
現実の会社は、そうはいきません。
会社には、
たくさんの仕事があります。
その上、
現代の仕事は、
昔の仕事よりも多様化しており、
パソコンを使って、
一人でたくさんの役割をこなす必要があります。
では、
よりたくさんの仕事をこなした人が、
より高い人事評価を受ければよいようにも思われますが、
現代の仕事には、成果に直結しないあいまいな調整業務なども多くあります。
そのため、
誰がどれだけの仕事をしたのかを
きちんと切り分けることも簡単ではないのです。
つまり、もはや、
昨今の人事評価は、
何をどう評価してよいのかすら
よくわからない状態なわけですね。
そして、
結局、行きついた先が、
その時に従事している仕事への「技能」や「知識」を
上司が主観で評価するという
おかしな人事評価だったわけです。
会社の人事評価はいい加減!?
さて、
昨今の会社の人事評価は、
仕事の多様化のために、
機能不全を起こしてしまったようです。
しかし、
多くの会社では、まだまだ、
年功序列の人事制度が採用されているため、
人事評価について、真面目に考える必要はありません。
長く仕事に従事すれば、
それだけ技能や知識が身につく「はず」だから、
人事評価もテキトーに年齢順に並べておけばいいよね。
という考え方です。
つまるところ、
人事評価とは、
テキトーに作った評価軸を使って、
テキトーに評価を並べているだけなのです。
会社の人事評価とは、
非常にいい加減な制度なのです。
ここからは、
おもしろい実例として、私の経験談を紹介します。
私は、約10年間、
とある製品の研究開発を担当していました。
10年もの間、一つの製品の研究をしていれば、
卓越した「技能」と幅広い「知識」が
身につきます。
ありがたいことに、
とりたてて優秀なわけでもない私の人事評価は、
同年代の中では、最高水準でした。
しかし、
その後、事業環境の変化を受け、
未経験の部署に配置転換となった
私の人事評価は一転しました。
なんと、私の人事評価は、
同年代の中で最低水準に転落してしまったのです。
当然ながら、私は、
未経験の部署での業務に対し、
「技能」も「知識」も持ち合わせていません。
何より、
新しい職務に従事し始めてからは、
ほやほやの1年目からやり直しです。
ですので、考えてみれば、
非常に適正、かつ、公正な人事評価ではありますね。
どうにも納得できない自分が
いるのも確かではありますが・・・
というわけで、
どうやら、
会社での人事評価とは、
本人の努力よりも、
運による要素の方が大きいようです。
だからこそ、
私には、会社での人事評価など、
「気にするだけ無駄だ」とすら思えるのです。
もし、
あなたが、まだ人事評価を気にして、
仕事を頑張っているのならば
そんなことは、今すぐにやめてしまいましょう。
なぜなら、
人事評価で測られているものは、
あなたの仕事の出来ばえではなければ、
ましてや、あなたの能力でもありません。
強いてあげるなら、
人事評価とは、どれだけ、同じ職務を続けているのかを
測ったものでしかないのです。
同じ職務にしか従事したことがないという状態は、
残念ながら、転職や副業をするにあたっても、
有利には働きません。
よほど、高い専門性を持っていれば
話は変わってくるでしょうが・・・
この変化の時代では、
どちらかと言えば、
職務の経験の幅がせまいということは
リスクだとすら言えるでしょう。
そのことをわからずに、
万が一、あなたが、
誰々よりも人事評価が高かっただとか、
他の人よりも昇進が早かったなどと
天狗になるようなことがあれば、
あなたはとてもイタいヤツになってしまいます。
自身を俯瞰(ふかん)して、
しっかりと気を付けておきましょうね。