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タイ産の鶏肉が危険だと言える3つの理由。国産に替えるべき!?

その食品、大丈夫?

最近、行きつけのスーパーに
「タイ産の鶏肉」が並び始めました。

やはり、国産よりも安いです。

しかしながら、
ブラジル産の鶏肉と同じで、
「大丈夫なのかな・・・?」
と、少し心配な人もいるのではないでしょうか。

今回のテーマは、
タイ産の鶏肉って大丈夫なの?
です。

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タイ産の鶏肉には、注意点がある!?

さて、今回の結論は、
「タイ産の鶏肉には、注意が必要な点がある
です。

2002年には、タイ産の鶏肉には、
発がん性物質である「ニトロフラン」の残留物が検出されたこともありました。

ずいぶん前の話ではありますが、
これは、かなりのバッドニュースです。

さて、その後、
タイ産の鶏肉は、生まれ変わることはできたのでしょうか?

一度、ついた悪いイメージを払拭するのは大変です。

そこで、今回は、
そんなタイ産の鶏肉について、
「危険だと言える理由」と「デマ」について、
整理していこうと思います。

それでは、
くわしく見ていきましょう。

タイ産の鶏肉が危険だと言える2つの理由

タイ産の鶏肉で抗生物質の残留物が認められた!?

調査の結果、
少し気になったトピックが、
NIKKEI ASIAの記事にありました。
(参考:Shakeup in Thai poultry industry as human health fears grow

タイの消費者財団が、
ファーストフード店で
鶏肉の抗生物質の検査を行いました。

その結果、
18サンプルの内、
1つのサンプルに抗生物質の残留物が検出された

とされています。

検出率としては、
18分の1というのは、
少し高いようにも思えます。

抗生物質を甘く見てはいけません。

日本でも年間8000人の方が、
抗生物質の乱用で、生み出された耐性菌のせいで
命を落としているという報告もあります。
(関連記事より:牛肉や豚肉、魚の抗生物質は、どれだけ体に悪いの?身を守るには?

タイ産の肉の抗生物質の使用量はヤバい!?

さて、
タイ産の鶏肉の抗生物質の使い方については、
さらに気になる点があります。

実は、タイは、
家畜を育てる時に、
かなりの量の抗生物質を使用しているのです。

2020年のデータです。
タイの肉の生産1kgあたりの抗生物質の使用量は、
「338mg/PCU」とされています。

対して、
日本の肉の生産1kgあたりの抗生物質の使用量は、
「63mg/PCU」です

抗生物質は、大量に使えば、
・「耐性菌」が発生するリスクが高まる
・「残留物」が鶏肉の中に残ってしまう
などのことにつながるため、使用量は少ない方がいい
という考え方もあります。

とりあえず、データを見る限りでは、
タイでは、抗生物質が大量に使用されていることが伺えます。

このデータを見れば、
なぜ、抗生物質の残留物が鶏肉に見つかったのか、
なんとなく納得してしまいますね・・・。

タイ産の鶏肉に関する2つのデマ

ここからは、
タイ産の鶏肉の「デマ」について、
整理していきます。

タイ産の鶏肉にはホルモン剤は使われていない!?

まずは、
「タイ産の鶏肉には、ホルモン剤が使われている」
というデマについてです。

タイ産の鶏肉には、ホルモン剤は使われていません。

タイの大手養鶏業者である
CPF社からのメッセージを参考にします。
(参考:Relaxed! Eating chicken is safe.

メッセージを見てみると、
タイの養鶏業においては、ホルモン剤や成長促進用の添加物は使用されていない。
とされています。

これに関しては、
「EU」が、タイ産の鶏肉を輸入している時点で、
疑う余地はないかと思います。

EUは
「ホルモン処理された肉」の輸入を
禁止しているからです。

ちなみに、
「EU」や「日本」は
2004年に一度、タイ産の鶏肉を
「輸入禁止」にしたことがあります。

しかし、これは、
「鳥インフルエンザの発生」が原因です。

現在は、すでに輸入は解禁されています。

このことから、
タイ産の鶏肉には、
ホルモン剤は使用されていない

と考えてよいでしょう。

タイ産鶏肉は、薬漬けではない!?

先ほど、挙げたように、
タイ産の鶏肉には、
抗生物質が大量に使われているようです。

しかしながら、
「抗生物質の使い方」自体は適切であり、
「薬漬け」とまでは言えないようです。

まず、抗生物質の使い方について、
おさらいしておきます。

抗生物質には、
主に以下の2つの使用目的があります。

抗生物質の用途:
・病気を治すため
・成長を早めるため

どこの国においても、
家畜の「病気を治すため」に、
抗生物質が使われることはあります。

病気の家畜を放置するのは、
動物虐待に当たるという考え方もあります。

タイも例外ではありません。

しかし、
それとは別に、
家畜の「成長を早めるため」に
抗生物質が使われることもあります。

こちらは、悪い使い方とされています。

タイの大手養鶏業者である
先ほどのCPF社からのメッセージによると、
病気の予防のためにワクチンを打つことはあるが、
 成長をはやめるために抗生物質を使用することはない
とされています。

加えて、タイでは、
鶏肉を加工する前に、
 畜産開発局に化学物質を使用していないことを証明しなければならない

とも、記されています。

世界中に輸出を行うために
「品質管理をしっかりしよう!」
というタイ当局の意図が感じられますね。

ただし、
先ほども触れましたが、
タイが家畜に使う抗生物質の量は、
かなり多いようですので、
そこには、注意が必要です。

結局、タイ産の鶏肉の危険なの?

今回は、
タイ産の鶏肉は大丈夫なの?
について、取り上げました。

タイ産の鶏肉が危険だと言える理由:
 ・消費者財団の検査で、抗生物質の残留物が認められた。
 ・抗生物質の使用量が、日本の5倍。

タイ産の鶏肉に関するデマ:
 ・ホルモン剤は使われていない
 ・抗生物質の使い方は適切

タイ産の鶏肉については、
抗生物質の観点から、心配な点も多いようです。

やはり、個人的には、
新興国の食品は、
ブラジルの違反事例などもあり、
若干の不安を感じる面もありますよね。