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お肉のホルモン剤、体に悪いの?お肉を選ぶ時のポイントとは

その食品、安全性は?

さっそくですが、
あなたは、お肉と言えば、
「国産派」ですか?

それとも、
「輸入派」ですか?

えっ、どっちも大して変わらない?

いやいや、実は、国によって、
お肉を育てる時に使うことが許されている薬剤は
異なる
んです。

例えば、
「ホルモン剤」。

「国産」のお肉には、
ホルモン剤を使うことは許されていません。

しかし、
アメリカやカナダから輸入されるお肉については、
「ホルモン剤」は、普通に使われてるのです。

さて、どちらを選べばいいのでしょうか・・・?

ここで、
ポイントになるのは、
結局、ホルモン剤って体に悪いの!?
ということですよね。

というわけで、
今回は、
お肉のホルモン剤の安全性
について、取り上げます。

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お肉のホルモン剤には健康リスクがある!?

さて、結論からです。

お肉のホルモン剤には健康リスクがある

というのが私の結論です。

「お肉のホルモン剤」問題は、
わりとナイーブな問題です。

それは、
世界に、ホルモン剤の使用が、
「許可されている国」と
「許可されていない国」がある点から、
なんとなく想像がつきますよね。

これは、
言い方を変えれば、
ホルモン剤のことを、
「安全だと思っている国」と
「体に悪いと思っている国」がある
ということになります。

では、
ホルモン剤を
「安全だと思っている国」は、
なぜ安全だと思っているのか?

逆に、
ホルモン剤を
「体に悪いと思っている国」は、
なぜ体に悪いと思っているのか?

この話が、
今回の焦点となります。

それでは、くわしく見ていきましょう。

そもそも、お肉のホルモン剤って?

まずは、
そもそも、お肉を育てる時に使われる
「ホルモン剤って何なの?」
というところから、見ていきましょう。

ホルモン剤は、
「牛や豚などの成長を早めるため」に
使われる薬剤です。

牛や豚の成長が早まれば、
その分だけ生産性が高まることに
つながりますよね。

牛や豚の成長を早めることこそが、
畜産業の方々にとっては、
ホルモン剤を使う動機になるわけです。

では、
具体的に、「ホルモン剤」とは、
どんなものを指すのでしょうか?

基本的に、
お肉に使われている「ホルモン剤」は、
体内で、「男性ホルモン」や「女性ホルモン」として、
働く化学物質です。

これは、人間で思い浮かべて頂いてもわかるかと思いますが、
小学生や中学生の時に、
「男性ホルモン」や「女性ホルモン」の分泌が盛んだった人は、
体の発育が早かったり・・・
といったことがありましたよね。

そんなイメージです。

そういうわけで、
畜産業者の方々は
「お肉の成長を早めるため」に
牛や豚たちに「男性ホルモン」や「女性ホルモン」を
投与してやるというわけです。

よくよく考えると、
なんだか怖いような、悲しいような
何とも言えない気持ちになりますね。

「天然型ホルモン剤」と「合成型ホルモン剤」。危険なのは?

しかし、
あなたが鋭い方ならば、
ここで、あることに気づくかもしれません。

「男性ホルモン」や「女性ホルモン」って、
普通に人間の体の中にも、あるものですよね?

それなら、
少しくらいお肉に「ホルモン剤」が
残っていたって、
別にそんなに危ないことはないのでは?
と思いますよね。

その考え方、
半分は、正解です!

なぜ半分なのかというと・・・

実は「ホルモン剤」には、
「天然型ホルモン剤」と「合成型ホルモン剤」と呼ばれる
2種類のホルモン剤が存在するのです。

そして、
このうちの一方には、危険はないよ!
といった話になります。

だから、
「半分は、正解」という話になるのですね。


くわしく整理していきましょう。

「天然型ホルモン剤」は、
人や動物の体内に存在するホルモンを
製剤としているものです。

具体的には、
・17-β エストラジオール
・プロゲステロン
・テストステロン
といったものが挙げられます。

一方、「合成型ホルモン剤」は、
ホルモンの働きをする物質を
化学的に合成したものです。

具体的には、
・ゼラノール
・酢酸メレンゲステロール
・酢酸トレンボロン
といったものが挙げられます。

なんとなく、
想像はつくかと思いますが、
「天然型ホルモン剤」は、
元々、動物の体内にあるものなので、
用法・用量を守れば、危険はないとされています。

問題となるのは、
「合成型ホルモン剤」です。

「合成型ホルモン剤」は、
元々、動物の体内に存在しない化学物質です。

そんな化学物質を
人や動物の体内にムリヤリ取り入れて、
何の悪影響もないのか!?
という話になるのも必然ですよね。

というわけで、
「ホルモン剤」の中でも、
体に悪いのではないかと特に心配されているのは、
「合成型ホルモン剤」だということになります。

ホルモン剤、微量なら大丈夫?~低用量作用~

ここまでの話で、
「ホルモン剤」、中でも「合成型ホルモン剤」については、
心配がありそうだという話は、
お分かりいただけたかと思います。

しかし、
気になるのは、お肉に含まれているような
「ほんの微量」のホルモン剤が、
本当に体に影響を与えるのか?

ということですよね。

それが、今回の話の
最大のポイントです。

専門家の方々の間でも、
意見が分かれるところでもあり、
先にお伝えした通り、
国家間での見解も異なるようです。

ちなみに、私は、
ほんの微量のホルモン剤でも
体に影響を与えると思っている側の人間です。

という前提に立ったうえで、
お話を進めていきましょう。

日本消費者連盟のパブリックコメント
参考にします。

このコメントでは、
「合成型ホルモン剤」の一つである「ゼラノール」の
健康影響についての意見が述べられています。

マウスに低用量(0.0225mg/kg体重/日)の
ゼラノールを与えた場合に、
生殖器の異常が生じたことに
言及されていますね。

そして、
不思議なことに、
投与量を増やして、
中用量とした場合には、
マウスの生殖器の異常の発生は
認められなかったとされています。

これは、
より少ない量のゼラノールを摂取した方が、体はより悪い影響を受ける
という解釈をすることができますよね。

あなたの頭には、
「そんなことってあるの・・・?」
という疑問が浮かんでいるかと思います。

このありえないような話を、
低用量作用」問題と言います。

では、なぜ、
量が少ない程、悪い影響(低用量作用)が表れるのでしょうか?

それは、我々の体が、
ゼラノールのような物質を、
量が少なければ少ないほど、
「ホルモン物質だと勘違いしやすくなるから」
だと考えられています。

何を言っているのか
さっぱりですかね・・・(笑)

ゼラノールは、
「女性(卵胞)ホルモン」と同じ働きをする
「合成型ホルモン剤」です。

このような体内でホルモン物質のふりをして
働く化学物質は、
量が少なければ、少ない程、
体内では、本物のホルモンと勘違いされやすくなるのではないか?
といった解釈がなされているわけです。

そのため、
「摂取量が少ない場合」と
「摂取量が多い場合」は、
体への悪い影響が大きい反面、

「摂取量が中くらいの場合」には、
あまり体に害はないのではないか、といった
話になっているのです。

というわけで、
「量が少なければ大丈夫!」ではなく、
「量が少ないからこそ、気を付ける必要がある!」
などという物質があることも
忘れてはならないのです。

ただ、こんな話は、
にわかには、信じられない!
というお気持ちも、わかります。

だからこそ、
世界中で意見が分かれているわけですね。

とても少ない量で、
毒性を調べなければならないため、
研究のデザインもむずかしく、
再現性が得られない場合もあるようです。

どの研究報告を信じてよいのやら・・・
という感じですね。

結局、お肉のホルモン剤は体に悪いの?

さて、今回は、
「お肉のホルモン剤の安全性」について
取り上げました。

世界には、
「ホルモン剤が許可されている国」と
「ホルモン剤が許可されていない国」とが
あります。

つまり、
「ホルモン剤が本当に安全かどうか」は、
結論を出せていない状態であると
考えることもできます。

どちらを信じるかは、
あなた次第ということになりそうです。

ただし、
ホルモン剤が危険であると考える人の主張によれば、

「ホルモン剤は、ほんの微量でも体に悪い影響を与える」

とされています。

とりあえず、
「ホルモン剤は避けておきたい!」
とお考えであれば、
ひとまず、「国産のお肉」を
選んでおくのが無難かと思います。

もう少しホルモン剤のような化学物質の危険性を勉強したければ、
↓の関連記事をぜひ、ご覧ください。

知識は、蓄えておくに
越したことはありません。