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シーフードミックスって体に悪いの?注意すべき点とは?

その食品、安全性は?

スーパーで見かける冷凍の「シーフードミックス」。

アヒージョなんかを作る時には、
とても重宝しますよね。

しかし、
そんな便利なシーフードミックス・・・。

体に悪いということはないのでしょうか?

今回は、
「シーフードミックスの安全性」について、
取り上げます。

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シーフードミックスには注意が必要!?

今回の結論は、
「シーフードミックスには、注意が必要な点がある」です。

「シーフードミックス」と一口に言っても、
スーパーには、いろいろな商品が並んでいます。

もちろん、
そのすべてのシーフードミックスの商品が
体に悪いというわけではありません。

それを踏まえた上で、
できるだけ体に悪くないシーフードミックスを
選びたいですよね。

それでは、
シーフードミックスの注意すべき点を
見ていきましょう。

シーフードミックスの産地に注意が必要な4つの理由

シーフードミックスに注意が必要な点・・・

それは、「原材料の産地もミックスされている点」です。

スーパーで売られているシーフードミックスについて、
産地を確認してみましょう。

いろいろな国から、
集められたシーフードがミックスされています。

例えば、
小売業の最大手・イオンのプライベートブランドである、
トップバリュのシーフードミックスの原材料を確認してみましょう。
(参考:AEON TOPVALU

『シーフードミックス いか・えび・あさり 大粒』の原材料
 ・赤いか(中国産)
 ・えび(インド産)
 ・ボイルあさり(あさり(中国産))

トップバリュのシーフードミックスの原材料は、
どうやら、「中国」や「インド」から、
調達されているようですね。

他のシーフードミックス商品では、
「ベトナム」や「インドネシア」なども見かけます。

今回は、
これらの国に焦点を当てて
4つの視点から、シーフードミックスの安全性について、
確認していこうと思います。

国によって、安全管理能力が十分ではないかも!?

さて、ここまでの話で、
シーフードミックスの原材料は、
いろいろな国から集められて加工されていることがわかってきました。

ところで、
中国やインド、ベトナム、インドネシアなどと聞いて、
何か思い当たることはありませんか?

・・・そうです。
いずれも新興国のイメージが強い国々ですね。

一般的に、新興国においては、
先進国ほどの洗練された品質管理を行うことはできません。

これは、もちろん私の主観や偏見ではありません。

「客観的な指標」ということで、
「Grobal Food Security Index」を
見てみましょう。
(参考:Grobal Food Security Index

「Grobal Food Security Index」とは、
イギリスのメディアカンパニーであるエコノミスト社から、
発行されている各国の食品安全に関する指標です。

では、各国の「Food safety mechanisms」のスコアを見てみましょう。

『各国のFood safety mechanismsのスコア』
 ・日本    :100/100
 ・中国    :80 /100
 ・インド   :60 /100
 ・ベトナム  :80 /100
 ・インドネシア:60 /100

「Food safety mechanisms」のスコアは、
食品を安全に管理するための法律やガイドライン、検査能力などが
どの程度、整っているかを採点したものです。

結果を少しだけ掘り下げてみましょう。

「日本」のスコアは100点満点ですので、
世界的に見れば、食品を安全に保つためのメカニズムは、
しっかりと整っていると言えます。

「中国」と「ベトナム」は、80点ですので、
世界平均である68.7点よりは、高いスコアです。

「インド」と「インドネシア」は、60点で、
残念ながら、世界平均である68.7点を下回っているのです。

食品の安全管理能力の側面から、考えれば、
「インド」や「インドネシア」などには、
注意が必要だといえるわけですね。

国によって、水の安全性も異なる!?

食品の品質管理能力のレベルは、
国によって、異なることがわかってきました。

さて、
水産物の加工には、「水」の使用が付きものです。

次は、「水」に焦点を当ててみましょう。

再び、「Grobal Food Security Index」を参考にします。

今度は、各国の「Access to drinking water」のスコアを見てみましょう。

『各国のAccess to drinking waterのスコア』
・日本    :98.6/100
・中国    :91.4/100
・インド   :85.6/100
・ベトナム  :95.3/100
・インドネシア:88.5/100

「Access to drinking water」は、
安全に管理された水を飲める人の割合を採点されています。

その国の「水の管理レベル」と同義だと考えてよいでしょう。

結果を少し掘り下げておきます。

世界平均は、82.1点ですので、
いずれの国も平均を上回っていることは確認できます。

「ベトナム」のスコアは、
「日本」程ではないものの、やや高めといったところですね。

しかし、
「中国」と「インド」、「インドネシア」のスコアの低さが、
少し気になるところでしょうか。

こうしてみると、
水産物の加工に使う「水」の管理レベルについても、
少し違いがあることが心配されます。

さすがに、
輸出用の食品の加工には、
「ある程度」の管理レベルの飲料用の水が使われているはずですが、
「ある程度」が、どの程度なのかは、少し気になるところではありますね。

昨今では、
日本でも、一部の地域で、
水道水に基準値を超える化学物質が検出されたことが
ニュースになることがあります。

国によって、水産物に細菌汚染の心配も!?

さて、
国によって、食品の管理のレベルが違うことが
わかってきました。

次に
見ていくのは、「細菌汚染」についてです。

あなたが夏場に刺身をスーパーで買うことがあれば、
想像できると思いますが、
生の魚介類は、すぐに細菌が増殖して腐ってしまいますよね。

水産物の細菌管理は難しいのです。

それぞれの国では、
水産物の細菌管理も気になるところではないでしょうか?

これについては、
非営利消費者団体『Consumer Reports』が、
2015年のレポートで、
各国のエビの細菌汚染について調査報告をしてくれています。
(参考:How safe is your shrimp?

『各国のエビの細菌検出率』
 ・日本    :データなし
 ・中国    :データなし
 ・インド   :74%
 ・ベトナム  :58%
 ・インドネシア:69%

結果を少し確認しておきましょう。

このデータは、
エビの細菌検出率に限ったものですが、
「インド」、「ベトナム」、「インドネシア」のエビは、
細菌検出率がかなり高いようです。

ちなみに、
アメリカ産の天然物のエビについては、
細菌検出率は、20%と報告されています。

残念ながら、
「日本」と「中国」については、調査されていません。

シーフードミックスを料理するときは、
しっかりと、加熱を行うようにしましょうね。

国によって、化学物質汚染の心配もある!?

次は、
水産物の「化学物質による汚染」についても
見ておきましょう。

新興国は、
地価や人件費が安いこともあり、
工場などが多く建てられた結果、
環境汚染が進んでしまうのが、世の常です。

その結果、
海や川が汚れ、
水産物も化学物質で汚染されてしまうことが
心配されるのです。

残念ながら、
こちらについては、網羅的なデータはありませんので、
それぞれの国の事情を見ていくことにしましょう。

まず、「中国」については、
環境汚染が進んでいることは、
一般的なイメージの通りで間違いはないかと思われます。

中国産のアサリについては、
日本産のアサリの10倍のPFASの検出も確認されています。
(関連記事:中国産のアサリの安全性ってどうなの?注意すべき理由とは

PFASは、有害な化学物質ですので、
可能な限り避けておきたいところですね。


「インド」についても、
2012年の少し古い調査ではありますが、
エビに「マンガン、コバルト、ニッケル、鉛、カドミウム」などの重金属が、
WHOが規定した最大許容濃度を超えて検出されたことが報告されています。
(参考:Metal contamination in commercially important prawns and shrimps species collected from Kolaba market of Mumbai (west coast) India

2012年から、インドの工業化は、
さらに進んでいることもあり、
少し気になる調査結果ではあります。

重金属も、
体内に蓄積する性質がある有害物質ですので、
気を付けておきたいところです。


「ベトナム」については、
2015年に環境災害が起きたこともあります。

調査の結果、
水産物が「フェノール」という化学物質で汚染されてしまったことが
報告されています。
(関連記事:ベトナム産のエビの安全性ってどうなの?注意すべき5つの理由

「インドネシア」についても、
汚染物質や水質汚染に関する報告が
いくつか上がっているようです。
(参考:Emerging contaminants detected in aquaculture sites in Java, Indonesia

「日本」はといえば、
環境問題について、いろいろ批判されているイメージはありますが、
世界的に見れば、環境浄化には、かなりの力を注いでいます。


ちなみに、世界的には、
水産物の「マイクロプラスチックによる汚染」も、
問題になっています。

しかしながら、
地球環境そのものが、こうなってしまっては、
私は、「マイクロプラスチックを避けることは、もはや不可能だ」
と考えています。

可能な限り、
避ける努力はしつつも、
食べたい物は気にせず、
食べるというスタンスで臨(のぞ)むしかないと
半ばあきらめています。

地球に生きる一人の人間として、
少しずつでもいいので、
プラスチックゴミを出さないようにするなど、
環境を守る努力はしていきたいところですね。

結局、シーフードミックスは体に悪いの?

今回は、
「シーフードミックスの安全性」について、
取り上げました。

シーフードミックスの原材料は、
いろいろな国から、集められています。

産地が異なれば、
食品の品質も異なります。

産地が違うことで注意が必要な理由としては、
以下の4つが挙げられました。

・安全管理能力の違い
・水の安全性の違い
・水産物に細菌汚染レベルの違い
・化学物質汚染レベルの違い

今回、取り上げた
中国、インド、ベトナム、インドネシアなどの国については、
やはり、日本と比べると、
食品の安全性の管理能力に差があるようです。

特に、微量の有害物質は、
大人にとっては、ほとんど影響を与えなくても、
子どもたちには、悪い影響を与えることもあるとされています。

脳や体の発達途中である「子ども」は、
決して「小さな大人」ではないのです。

あなたが、
できるだけ安全性の高い食材を選びたいと思えば、
国産のシーフードミックスを探してみるというのが
ベターかもしれませんね。

とはいったものの、
現在の日本は、
イカやエビなどの調達を輸入に頼りきっている状態です。

スーパーで探し出すには、
少し根気がいるかもしれませんね・・・。