オーストラリア産の牛肉の安全性、本当のところは?ホルモン剤とかってどうなの?

その食品、安全性は?

輸入品の牛肉と言えば、
「アメリカ産」や「オーストラリア産」を
スーパーでよく見かけます。

これまで、
「アメリカ産の牛肉」について、
リスクをあげてきました。

では、
「オーストラリア産の牛肉」は
どうでしょうか。

国産牛は高いですし、
「オーストラリア産の牛肉」は、
できれば、使いたいですよね。

この記事を読んで、
オーストラリア産牛肉を買ってもよいかどうか
改めて考えてみましょう。

ということで、
今回は、
オーストラリア産牛肉の安全性
について、取り上げます。

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オーストラリア産牛肉は危険なのか?

まずは、結論から、
いきましょう。

オーストラリア産の牛肉には、リスクがある

というのが、今回の結論です。


理由は、
ホルモン剤が使われているから」です。

「ホルモン剤」・・・、
アメリカ産牛肉にも使われていましたね。


イギリスの大手新聞『ガーディアン』によれば、
オーストラリアの牛の約40%は、
ホルモン処理されています。

この数値を見る限りは、
「アメリカ産牛肉」と比べると、
「オーストラリア産牛肉」は
安全に思えるかもしれませんね。

ただし、
「ホルモン剤の残留物のリスク」と
つき合い続けるという意味では、
「オーストラリア産牛肉」にも
一定のリスクはある
と言えるでしょう。

EUや日本では「ホルモン剤」は使用禁止!

「アメリカ」や「オーストラリア」では、
普通に使われている「ホルモン剤」。

実は、
「EUや日本」では、
使用が禁止されています。


なぜなら、
ホルモン剤は、体に悪い可能性があるから
です。

EUでは、
ホルモン剤の使用が禁止されているのは、
もちろんのこと、
ホルモン処理された牛肉の輸入も禁止されています。

徹底されていますね。

つまり、
オーストラリアが、
EUに輸出する牛肉は、
ホルモン処理されていない牛ということです。


一方、
日本でも、
ホルモン剤の使用は禁止されています。

しかし、
ホルモン処理された牛肉の輸入を
禁止にするところまでは、
ふみ切れていません。

ですので、
日本のスーパーには、
「ホルモン処理されたお肉」と
「ホルモン処理されていないお肉」が
一緒くたに売られています。

やはり、
アメリカとの関係を良好に保つためには、
牛肉を輸入し続けた方がよいという判断なのでしょうか。

ただし、
アメリカ産の牛肉だけは、
ホルモン剤を使っていても
「輸入OK」とすると
他の国に、顔が立ちません。

そのため、
現在の状況では、
アメリカ産牛肉と一緒に、
ホルモン処理された他の国の牛肉も
次々と日本に入り込んできてしまっている
ということなのでしょう。


どうやら、
国際的なしがらみのせいで、
日本国は、国民を
牛肉のホルモン剤からは、
守り切ることができないようです。

国が守ってくれない以上、
牛肉については、
あなた自身が責任をもって
身を守る選択をする必要があるというわけです。

なぜEUや日本は「ホルモン剤」を禁止にしているのか

では、
なぜ、EUや日本は、
アメリカやオーストラリアで使われている
「ホルモン剤」を禁止にしているのでしょうか?

そこには、
比較的新しい研究でわかってきた
少し怖い話があります。


もちろん、
アメリカやオーストラリアも
「ホルモン剤」を
適当にバンバン使いまくっているわけではありません。

アメリカもオーストラリアも
「一般的に安全であるとされた量」の
ホルモン剤しか使っていないのです。

しかし、
この「一般的に安全であるとされた量」というのが、
実は、間違っているのではないか?
ということが、
比較的、新しい研究でわかってきているのです。

つまり、
「一般的に安全であるとされた量」に対する見解が
各国で異なっているというわけですね。

ただし、そこには、
「安全か否か」という単純な問題だけでなく、
自国の産業を守らなければならないという
各国の政治的な本音が存在する
ことも
忘れてはなりません。


だから、
我々は、一人一人が、
正しい知識を身に着けた上で
自分の身を守らなければならないのです。

ちなみに、
2002年にアメリカでおこなわれた調査では、
85%の方が、
「牛肉の生産にホルモン剤が使われたかどうか」
の表示を義務づけてほしいと
望んでいたそうです。

日本と違ってアメリカの方は、
健康意識が高いですね。

国がホルモン剤の使用を許しているからと言って、
アメリカ国民が、ホルモン剤のリスクを
素直に受け入れているわけではない
ということがわかりますね。

ホルモン剤はほんの少量で体に悪い?

ここまでの内容で、
「アメリカやオーストラリア」と
「EUや日本」の間で
ホルモン剤の安全性に関する見方が
異なることがわかってきましたね。


では、
「EUや日本」は、
なぜ、「ホルモン剤」をそこまで心配するのでしょうか?


「アメリカやオーストラリア」の言い分は、

『ほんの微量のホルモン剤なんかが、
 人体に影響を与えるわけがない!』

というわけです。

私たちの大きな体に
目に見えないような量の
物質がちょこっと入るだけなのですから
そう思うのも無理はありません。

実際のところ、
あなたもそう思うのではないでしょうか?


しかし、
それは古い考え方です。


世の中には、
ほんの少しの量で、
人間の体の機能を狂わせてしまう
危ない物質もあることが
わかってきているのです。

その危ない物質を
内分泌かく乱物質』と言います。

牛肉に使われるホルモン剤も
「内分泌かく乱物質」に当たるわけですね。


「内分泌かく乱物質」は、
ほんの少しの量でも、
私たちの体内の「ホルモン受容体」という器官に
結びつき、悪さをします。

そして、
最悪の場合、
私たちを
「精巣がん」や「乳がん」にしてしまう
可能性があるのです。


さて、
「EU」が一生懸命に
ホルモン剤を禁止にしようとしている理由は、
なんとなくわかっていただけましたでしょうか。


同じことのくり返しになりますが、
日本国は、
国際的なしがらみのせいで、
国民を守ることはできないようです。

ですので、
牛肉のホルモン剤に関しては、
あなた自身が
知識を得た上で、
自分の身を守るしかないのです。

「内分泌かく乱物質」については、
くわしくは↓の関連記事をどうぞ。

国はいつでも、国民を守れるわけではない

今回は、
オーストラリア牛肉の安全性」について、
取り上げました。

結論としては、
オーストラリア産の牛肉の生産には、
ホルモン剤が使われるため、
健康リスクがある

ということになります。


そして、
さらに大事なことは、
日本国は、
ホルモン剤のリスクがあることを認識した上で、
オーストラリア産の牛肉の輸入を
認可していることです。

EUとは違い、
日本は、他国、特にアメリカとの関係を
良好に維持しなければ、
国際的に孤立してしまいます。

つまり、
日本国が、ホルモン処理された牛肉を
輸入し続けることは、
国際的な立場を保つ上では、
やむを得ない代償ということになるのでしょう。

当然ながら、
日本国が支払った代償を肩代わりするのは、
「オーストラリア産」や「アメリカ産の牛肉」を
選んで購入した日本国民です。

さて、
ここから先は、あなたが選択することです。

・リスクを承知でオーストラリア産牛肉を食べ続けるか
・国産牛を選んで食べるのか
・豚肉や鶏肉を我慢して食べるのか

情報を集めた上で、
あなたの頭で考え、
「自分の意見」を導き出してみましょう。