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実はペットボトルの使いまわしがヤバい理由

その食品、安全性は?

ペットボトル、便利ですよね。

中には、ペットボトルを水筒の代わりに
使っている人もいるかと思います。

かくいう私も、かつては、
水やお茶をペットボトルに入れて、
冷蔵庫で保管したりしていました。

しかし、これ、
実は、良くないんですよね。

ペットボトル、
一見無害そうですが・・・

それでは、今回は、
ペットボトルを使いまわすとヤバい理由
をくわしく見ていきましょう。

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ペットボトルは使い回さない方がいい!?

さて、さっそく結論です。

ペットボトルは使い回さない方がいい

これが今回の結論ですね。

ここまでは、
前置きの通りです。

そして、
重要なのは、

なぜ使い回さない方がいいのか?

そして、

どんな危険があるのか?

ですよね。

その問いについて、
くわしく見ていきましょう。

ペットボトルを使い回さない方がいい理由

では、まず、
ペットボトルを使い回さない方がいい理由
について見ていきましょう。

ペットボトルを使い回しては
いけない理由は、2つです。

衛生面の問題
有害物質の問題

「衛生面の問題」には、
↓の動画のような感じで
各飲料メーカーが公式で
言及していますね。

というわけで、
「衛生面の問題」については、
今さら、取り上げるまでもないかな、と思います。

そして、
今回取り上げる「有害物質の問題」の前では、
「衛生面の問題」は
たいして大きな問題ではありません。

大手飲料メーカーは、
「衛生面の問題」を隠れみのにして、
一番大きな「有害物質の問題」から、
目を離させようとしているようにも
私には感じます。

きな臭いことになってきましたね。

それでは、一見、無害そうなペットボトルからは、
どんな「有害物質」が溶け出すのでしょう。

ペットボトルから溶け出す有害物質

では、
ペットボトルからはどんな有害物質が溶け出すのか」について、
見ていきましょう。

その答えを知るためには、
ペットボトルが何からできているのか
を知る必要がありますね。

有害物質の正体」がわからないことには、
危険性を調べることもできませんからね。

さて、ペットボトルは、
ポリエチレンテレフタレート」という
プラスチックからできています。

「PolyEthleneTerephthalateのボトル」を略して、
PET(ペット)ボトルですね。 


そして、
ポリエチレンテレフタレート」は、
テレフタル酸」と「エチレングリコール」という
化学物質をひたすら交互につなぎまくることによって、
作られます。

そんな専門的な話、どうでもいいよー!

と思いました?

実は、これが意外とどうでもよくないのです。

あなたは、
フタル酸エステル」という名前の有害物質の名を
聞いたことはありませんでしょうか?

日本を含め、
各国で規制がどんどん進んでいる体に悪い物質です。

フタル酸エステル」・・・
有害物質に比較的、寛容な日本でさえ
規制を進めているくらいなので、
なかなかにヤバい物質ということがうかがえますね。

そして、そして、
フタル酸エステル」と「テレフタル酸」・・・

なんだか名前が似ていませんか?

化学の世界において、名前が似ているということは、
構造も似ていることを意味します。

あなたが察しのいい方であれば、
すでにお気づきかと思いますが、
ペットボトル」からは、
テレフタル酸」が少し形を変えた「フタル酸エステル」が
溶け出してきてしまうのです。

少しは、ことの重大さが
伝わってきましたでしょうか!?

横文字ばっかでよくわからん!
ということであれば、
とりあえず、
「ペットボトル」からは、
すでに規制されている、体に悪い有害物質が、
飲み物に溶け出してくるということだけでも
認識してもらえればいいか
と思います。

なぜ、ペットボトル飲料が普通に流通しているのか
不思議になってきますね・・・

おそらく、
ペットボトルが便利すぎて、
安い素材で、代わりに使えるものが簡単に見つからない
といったところでしょうか。

ペットボトルからフタル酸エステルが溶け出す証拠

しかし、
いきなり、ペットボトルから、
有害物質の「フタル酸エステル」が溶け出すなどという話を
しても、信用できませんよね。

私が注目を浴びたいがために
嘘をついているだけかもしれません。

というわけで、
過去の研究について見ておきましょう。

2009年にアメリカの心理学者であり、医師でもある
レナード・サックス先生が報告した総説論文
を参考にします。

論文によると、過去には、
ペットボトルからフタル酸エステルが溶け出すこと」について、
かなりの数の研究がされているようです。

欧米での関心の強さがうかがえます。

代表的な研究を参考にしてみると・・・

ペットボトルの中の水を常温で、
「10週間」、保存したところ、
「フタル酸エステル」が検出されたことが記されていますね。

同時にガラス入りの水も比較対象にされていますが、
こちらからは、「フタル酸エステル」は、
検出されなかったことも確認されています。

10週間・・・
常温で、2か月半保存しただけで、
ペットボトルからは、
有害物質が溶け出すということですね。

飲料メーカーのブランドによっても、
差があるようですが、
ミネラルウォーターよりも炭酸飲料の方が、
「フタル酸エステル」が溶け出しやすいという
データも見て取れます。

どうやら、
ペットボトルの炭酸飲料は、早めに
飲んだ方がよさそうですね。

保存状態にも影響を受ける可能性があるとの
考察もあるようですので、
ペットボトルの飲料は、
しっかりと冷蔵庫で保管した方がよさそうです。

とりあえず、
ペットボトルからは、
「フタル酸エステル」が溶け出すという証拠は
かなりそろっているようです。

疑う余地はなさそうですので、
ここからは、
「フタル酸エステル」がどのように
体に悪いのか、を見ていくことにしましょう。

フタル酸エステルは体にどのような影響を与えるのか?

さて、では、一番気になる
溶け出したフタル酸エステルが、我々の体にどんな影響を与えるのか?
というところに迫っていきましょう。

フタル酸エステルはゴリゴリの内分泌かく乱物質

さて、
フタル酸エステル」は、
確かに有害物質です。

そして、各国では、
フタル酸エステル」は
どんどん規制が進んでいる物質でもあります。

しかし、
少し古めのペットボトル入りのコーラを飲んだからと言って、
誰かが救急車で運ばれたなんて話は、
もちろん、聞いたことがありませんよね。

では、
「フタル酸エステルは無害なのか?」
というと、そうではありません。

世の中には、毎日、
わずかずつ我々の体内に忍び込み、
少しずつ少しずつ体をむしばんでいく・・・
そんな厄介な物質も存在するのです。

このような嫌らしい物質のことを
内分泌かく乱物質」と言います。

内分泌かく乱物質」について、よくわからない方は、
↓の関連記事を先に読んでいただくとよいと思います。

念のため、
内分泌かく乱物質」について、
簡単に復習しておきましょう。

「内分泌かく乱物質」は、
わかりやすく言えば、
人の体内で「ホルモン物質のふり」をする物質と
いうことになります。

ホルモンといえば、
女性ホルモンや男性ホルモン、
成長ホルモン・・・

いろいろありますよね。

「内分泌かく乱物質」は、
これらの「ホルモン物質」のふりをして、
我々の「ホルモン受容体」に影響を与え、
気づかない内に、悪さをする物質です。

なんとなく、
イメージはわいてきましたでしょうか?

「内分泌かく乱物質」について、
意識をしていないと、
ホルモン注射を打ったわけでもないのに、
気づかないうちに、
どんどん何らかのホルモンの作用が
体に表れてくる・・・

こんな感じでしょうか。

もしかしたら、
あなたが薄毛に悩んでいるとしたら、
それは、「内分泌かく乱物質」が、
「男性ホルモン」として、
体内で働きまくっているからなのかもしれません。
遺伝のせいかもしれませんが・・・

そういう話ですね。

ちなみにですが、
「内分泌かく乱物質」が、「男性ホルモン」として、
働くことを「アンドロゲン活性」と言います。

ここまでの内容で、
なんとなく、
「内分泌かく乱物質」の怖さや厄介さが
イメージできてもらえていたらうれしいです。

フタル酸エステルは、女性ホルモンのように働く!?

では、まずは、先ほどの
アメリカの医師であるレナード・サックス先生が
2009年にまとめてくださった総説論文をまた参考にしましょう。

レナード・サックス先生が
論文の中で取り上げている研究によれば・・・

ペットボトル入りのミネラルウォーターが、
エストロゲン活性」を示したことが報告されています。

エストロゲン活性を示す」とは、
「内分泌かく乱物質」が、
女性ホルモンのように働くことを意味します。

女性ホルモンが活性化しすぎると、
最悪の場合、乳がんのリスクが高まってしまうというのは
ご存じの通りだと思います。

他に取り上げられているミズーリ大学の研究では、
ペットボトル入りの水で培養された乳がん細胞は、
比較対象の水よりも78%も多くがん細胞を増殖させたそうです。

乳がんの話には、インパクトがありますが、
男性の方も、他人事ではありません。

中国では、
ホルモン処理されたチキンを食べていた青年のお胸が
大きくなってしまった、というニュースもありましたね。

フタル酸エステルは甲状腺ホルモンに悪影響!?

さてさて、
女性ホルモンとして、働くだけなら、
「怖いけど、まぁまぁまぁ・・・」
といったところでしょうか。

しかし、
「フタル酸エステル」の怖い話は、
それだけではありません。

仮にも、
「内分泌かく乱物質」に寛容な我らが日本国で、
規制が進んでいる物質です。

それだけで済むはずがありません。
実は、もっと危ない話もあります。

それは、
「フタル酸エステル」が、
甲状腺ホルモンに影響を与える」という話ですね。

甲状腺ホルモン」は、
体内のあらゆる器官の生理機能に影響を与えるホルモンです。

つまり、
我々の体のさまざまな部分に悪い影響を
与えるわけですね。

2022年の総説論文を見てみましょう。

甲状腺ホルモンの影響についても、
しっかりとまとめられていますね。

甲状腺ホルモンというと、
体内の代謝との関係が強く、
糖尿病なんかとの関係するイメージがあると思います。

しかし、
それだけではなく、
甲状腺ホルモンの異常は、
「骨」や「脳」、「疲労」、「温度変化に対する耐性」などにも
悪い影響を与えるようです。

「脳への悪い影響」というところは、
特に重要で、
最近の子どもたちに
発達障害の子が増えている原因は、
こういったところから来るのではないか?
という話もあながち間違ってはいないのかもしれません。

くり返しになりますが、
「内分泌かく乱物質」に寛容な日本国が、
規制をするだけあって、
「フタル酸エステル」の危険性は、
無視するには大きすぎると思います。


ホルモン物質の影響は、
じわじわと効いてくるものなので、
日頃からほんの少しずつでいいので、
一人一人が自分自身で気を付けておくべき問題だと、
私は思っています。

化学物質であふれた、このご時世で、
すべての「内分泌かく乱物質」を避けることは、
きわめて困難です。

しかし、
あきらめて身を任せるのではなく、
まずは、少しずつでいいので、
身を守ろうという意識を持つことが
大事なのではないかと思います。

ペットボトルの使いまわしはヤバい!?

今回は、
「ペットボトルを使い回してはいけない理由」
を取り上げました。

今回取り上げた内容を簡単にまとめていきましょう。

まず、
ペットボトルからは、
「フタル酸エステル」という有害物質が
溶け出します。

「フタル酸エステル」は、
飲料のブランドにもよりますが、
常温で10週間、保存しただけでも、
溶け出すことがわかっています。

そして、
「フタル酸エステル」は、
「内分泌かく乱物質」と呼ばれる物質です。

「内分泌かく乱物質」は、
あなたの体に少しずつ侵入し、
じわじわと悪い影響を与えていきます。

特に
「フタル酸エステル」は、
女性ホルモンや甲状腺ホルモンに影響を
与えることがわかっています。

甲状腺ホルモンへの影響が
かなりヤバそうだとイメージで
間違っていないと思います。

脳の発達にも影響があるようですので、
子どもたちには特に注意してあげたい
ところではありますよね。

大げさな話になりますが、
内分泌かく乱物質から、
子どもたちを守ることが、
人類の未来を守ることにつながると
私は本気で思っています。

お年寄りの多数決に従うだけの
選挙なんかに行くより、
よっぽど大事なことだと思っています。