あなたの会社では、
テレワーク制度を気軽に利用できますか?
事実上、コロナ禍が去った今、
テレワークを”あえて”廃止する企業も増えているようですね。
しかし、
「出社回帰」は、
本当に良いことばかりなのでしょうか?
今回のテーマは、
「テレワークをあえて廃止する会社が見落としていること」です。
テレワークに”適した仕事”と”そうでない仕事”がある!?
「テレワークをあえて廃止する会社が理解できていないこと」。
それは、
「仕事の中には、テレワークに”適した仕事”と”そうでない仕事”がある」
ということです。
一部の会社は、
社員たちを信用していないのか、
テレワークを廃止して、監視を強めれば、
必ず生産性は上がると考えているようです。
確かに、
出社回帰によって、
生産性が上がる仕事があるのは事実です。
その一方で、
テレワークの方が、
生産性が上がる仕事があるのも事実なのです。
しかし、
昭和時代の単純な労働しか経験したことのない、
現代の企業の偉い人たちには、
それが、どうしても理解できません。
もし、あなたの会社が、
テレワーク制度をうまく利用できる会社であるならば、
あなたは、その環境から離れない方が良いでしょう。
そのような会社には、
かなり将来性があると言えます。
それでは、
ここからは、
「仕事の中には、テレワークに“適した仕事”と”そうでない仕事”がある」
ということについて、
くわしく見ていきましょう。
周りに人がいると、あなたの仕事の生産性は下がるかも?
さて、
少し話が変わるかもしれませんが、
あなたには、誰かの前で何かを披露する機会がありますか?
たいていの場合、
誰しも、人に見られていると、
少なからず、興奮や緊張を感じるものですよね。
そんな時、
あなたのパフォーマンスは、
気合が入って、
いつも以上に上がるでしょうか?
もしくは、逆に
体がガチガチになって、
下がってしまうでしょうか?
これが、
今回のテーマの中心となる話です。
そうです。
仕事の中には、
周りに人がいた方が、
“はかどる仕事”と”そうでない仕事”があるのです。
つまり、
仕事の内容によっては、
テレワーク制度を利用して、
周りに人がいない環境で作り出した方が
生産性が上がるものもあるのだということです。
逆に、
どんな仕事でも、
出社回帰を促して、社員の監視を強めれば、
生産性が上がるという考え方は、
大きな誤りなのです。
では、
周りに人がいた方が、
“はかどる仕事”と”そうでない仕事”には
どのような違いがあるのでしょうか?
周りに人がいた方が、はかどるのは「習熟度の高い仕事」!?
さて、
周りに人がいた方が”はかどる仕事”と”そうでない仕事”の違いについては、
どんなところで決まるのでしょうか?
それは、
心理学の観点からは、
「仕事の習熟度の高さ」で決まるとされています。
(参考:Zajonc, R. B. (1965))
つまり、
慣れたルーチンワークのような仕事では、
周りに人がいた方が、はかどることがわかっているのです。
これを社会的促進といいます。
野球やサッカーなどの試合で、
ホームのチームの方が強いのは、このためだと考えられています。
その一方で、
複雑で慣れない仕事については、
周りに人がいると、妨げられてしまうのです。
これを社会的抑制といいます。
こちらは、リハーサルでは、うまくできていたはずのプレゼンが、
本番で失敗してしまうというような現象でしょうか。
では、
これらのことから、何がいえるでしょうか?
おそらくではありますが、
昭和時代に行われていたような単純な労働については、
会社に来て、同僚と肩を並べて行なった方が、
さぞ、はかどっていたことでしょう。
しかしながら、
令和時代の仕事は、
複雑な知能労働であることが多いのです。
そして、
心理学的な側面から見れば、
複雑な知能労働は、
周りに人がいない方が、はかどるとされています。
会社や上司に逆らえず、出社させられてしまえば、
周りで、貧乏ゆすりをしている同僚によって、
あなたの思考は、たちまち妨げれ、
生産性は、低下してしまうことでしょう。
すなわち、
令和時代の複雑な知能労働に従事する時には、
テレワーク制度を利用して、
周りに人がいない環境を創り出すことは、
とても理にかなっていると言えるのです。
ちなみに、
このことを応用して考えれば・・・
スターバックスコーヒーなどで、
いかにも、仕事ができる風を装って、
仕事をしているサラリーマンたちは、
実は、大した仕事をしていないということになるかもしれませんね(笑)
周りから観察してみると、
情報漏洩のリスク管理についても、
不十分なようにうかがえるので、
重要な業務を任されているわけでもないのでしょう。
「カフェで仕事してる俺、カッコいい!」というナルシシズム的な心理が、
働いているのではないかと邪推してしまいますね。
すみません。少し悪口が入ってきてしまいましたね。
失礼しました。
時代の流れについていけない会社は・・・
今回は、
「テレワークをあえて廃止する会社が見落としていること」
を見てきました。
仕事の中には、
テレワークに”適した仕事”と”そうでない仕事”があるのです。
テレワークに適した仕事としては、
「複雑で慣れない仕事」が挙げられます。
一方、
出社して行なった方が良い仕事としては、
「慣れたルーチンワークのような仕事」が挙げられました。
令和時代の仕事は、
昭和時代の仕事とは異なり、
複雑な調整業務や新技術の導入などといった、
複雑な仕事が多いのではないでしょうか。
そんな仕事は、
テレワークが適していると言えます。
そのような事実を理解せずに、
頭ごなしに「出社回帰」を促す企業は、
時代遅れであると言っても過言ではありません。
そういった企業は、
今後、数年間で生産性の向上に大いに遅れをとることとなるでしょう。
これからの時代は、
・勤める企業をきちんと見極める
・独立できるスキルを身に着ける
など、身の振り方を常に考えておく必要があります。
変化の多い時代ですが、
時代の波にのまれないように気をつけたいところですね。