今晩のおかずは決まりましたか?
健康的な食卓には、
やはり、お肉は絶対に欠かせませんよね!
お肉・・・
特に牛肉・・・
庶民にとっては、ちょっとお高めです・・・
できることなら、安く済ませたい!
でも、安いモノには、
何か裏があるんじゃ!?
と不安にな気もします。
というわけで、
今回は、
「カナダ産の牛肉の安全性」について、
取り上げようと思います。
カナダ産牛肉の健康リスクはゼロではない!?
今回の結論は、
「カナダ産の牛肉の健康リスクはゼロではない」
とさせていただこうと思います。
カナダは、
先進国ですし、
清潔感のあるイメージもある気がしますし、
食品の安全性も高そうですよね。
しかし、
悲しいかな、
カナダは、地理的にアメリカに近いせいか、
少し悪い影響を受けているという見方もできます。
発言力の強い国と
経済的なパートナーになるということには、
いいことばかりではないというわけですね。
我らが日本国も人のことを
言える立場ではありませんが・・・
というわけで、
「カナダビーフの安全性」について
くわしく見ていきましょう。
カナダの食料安全指数は?
では、さっそく、
「客観的な指標を!」
ということで、
GFSIを確認しておきましょう。
GFSIは、
「Global Food Security Index」の略で、
日本語に訳すと、「食料安全指数」となるでしょうか。
国ごとに食品安全に関する指数が、
まとめられているサイトです。
ちなみに、発行元は、
英国の「エコノミスト」というメディアカンパニーです。
なんとなく、
名前は聞いたことあるのではないでしょうか。
というわけで、
カナダのスコアについて、
・「食品関連の法律」
・「食品安全メカニズム」
を見てみましょう。
いずれのスコアも、
「100/100」
と、世界最高水準ですね。
ちなみに、
日本も同じ水準です。
客観的に見ても
カナダの食品安全は、
しっかりとした法律やガイドライン、検査機能などに
守られていると言えるようですね。
カナダ産牛肉にはホルモン剤が使われている!?
では、カナダの食品安全は、
しっかりと守られているということが
分かったところで、お肉の安全性について、
確認していきましょう。
まず、
お肉の安全性について、気になるのは、
「ホルモン剤が使われてるかどうか」でしょうか。
世界では、
「ホルモン剤の安全性」について、
議論の真っ最中です。
ヨーロッパや日本では、
「ホルモン剤は体に悪い!」
として、使用は許可されていません。
対して、
アメリカやオーストラリアは、
「ホルモン剤が体に悪いということには根拠はない!」
と言い張り、使用を続けています。
さて、では、
カナダは、
「ホルモン剤の賛成派」でしょうか?
それとも
「ホルモン剤の反対派」でしょうか?
残念ながら、
答えは、
「カナダは、ホルモン剤の賛成派」
ということになります。
これについては、
カナダ政府もホームページで
はっきりと公言していますね。
というわけで、
ホルモン剤の観点からは、
「カナダ産の牛肉の健康リスクは、ゼロではない」
と言えるわけです。
「ホルモン剤」については、
↓の関連記事にまとめておりますので、ぜひご覧ください。
カナダ産牛肉にはラクトパミンが使われている!?
さて、ホルモン剤の観点からは、
どうやら、カナダ産牛肉には、健康リスクがあるようでした。
ホルモン剤の他にも、
お肉の成長を早めるために、
使われる薬剤がありましたね。
「ラクトパミン」です。
では、
カナダ産の牛肉には、
「ラクトパミン」は使われているのでしょうか?
ラクトパミンについても、
考え方は、「ホルモン剤」と同じです。
世界的に、
「賛成派」と「反対派」が
まだまだケンカの真っ最中です。
では、
カナダは、ラクトパミンについては、
「賛成派」でしょうか?
それとも
「反対派」でしょうか?
答えは、
残念ながら、
「カナダは、ラクトパミン賛成派」
ということになります。
ちなみに、
2019年に
中国がラクトパミンの使用を理由に、
カナダからの肉製品の輸入を停止したことが
ニュースになりました。
というわけで、
「ラクトパミン」の観点からも、
「カナダ産の牛肉の健康リスクはゼロではない」
ということになります。
「ラクトパミン」については、
↓の関連記事にまとめていますので、ぜひご覧くださいませ。
カナダ産牛肉の抗生物質の使い方は?
次は、
カナダ産牛肉の
「抗生物質の使い方」について見ておきましょう。
もちろん、抗生物質は、
牛たちを健康に育てる上では、
必要なものです。
ですので、
牛や豚たちを育てる上で、
抗生物質そのものを
禁止することは、基本的にありません。
ただし、
抗生物質の乱用は、
・耐性菌の発生リスク
・抗生物質の残留物リスク
につながるため、
使い方をしっかりと管理する必要があります。
では、
カナダ産の牛肉については、
どのように抗生物質が使われているのでしょうか。
どうやら、
カナダでは、かなり適切に
「抗生物質の使い方」が管理されているようです。
カナダの肉用牛研究評議会(BCRC)によれば、
カナダでは、
個々の牛たちに対して、
投与された抗生物質の量を
しっかりとモニタリングをしているそうです。
これなら、
「抗生物質の残留物」や「耐性菌」のリスクは、
最小限に抑えられていることでしょう。
こんなにしっかりと、
牛たちを管理しながら、育てているのに、
「ホルモン剤」や「ラクトパミン」が
認可されているというのは、
非常に惜しいという印象です。
あわせて、
カナダの「抗生物質の使用量」についても、
見ておきましょう。
抗生物質の使い過ぎも、やはり、
・耐性菌の発生リスク
・抗生物質の残留リスク
にもつながることになります。
2010年のデータではありますが、
カナダでは、
「お肉1kgを育てる時に使われる抗生物質の量」は、
「111.5mg」とされています。
同じ出所のデータによれば、
日本は、
「100.9mg」とされています。
抗生物質の使用量については、
カナダと日本は、同じ程度のようです。
もしかしたら、
抗生物質の使い方は、
日本よりもカナダの方が、
上手かもしれないとさえ、思えます。
カナダ産牛肉、BSE対策は徹底されている!
さて、
そんないくつかの健康リスクが疑われる
カナダ産牛肉ですが、
安全のために、
特に気をつけられている点もあります。
「BSE対策」です。
BSE・・・ご存じでしょうか?
別名・狂牛病ですね。
2000年代に話題になりました。
「BSE」は
BSEにかかった牛を
別の牛が食べてしまうと、
健康だった別の牛もBSEにかかってしまうという
怖い病気でしたね。
そして、もっと怖いのが、
BSEにかかった牛を
食べてしまった人は、
「クロイツフェルト・ヤコブ病」という
病気になってしまいます。
「クロイツフェルト・ヤコブ病」は、
致死率の高い怖い病気です。
そんな怖い病気になるのならば、
牛肉なんて食べたくない・・・!
そう思ってしまう人もいるかもしれませんね。
しかし、
しっかりとした管理が行われていれば、
BSEが蔓延することはありません。
この「しっかりとした管理」が
カナダでは徹底されているというわけです。
BSEの原因物質は、
脳や脊髄などの「特定危険部位」呼ばれるところに
たまっていくのですが、
これらの部位を取り除くことで、
BSEのリスクをなくすことができるのです。
ちなみに
アメリカでは、
ややいい加減な運用しているようで、
まだまだBSEのリスクはゼロにはなっていないなぁ
という印象を個人的には持っています。
というわけで、
「ホルモン剤」や「ラクトパミン」とは違い、
カナダでは、
抗生物質やBSEのような
明確なリスクに対しては、
しっかりと気をつかわれているようです。
結局、カナダ産の牛肉は安全性ってどうなの?
さて、
今回は、
「カナダ産牛肉の安全性」について
見てきました。
どうやら、
国産牛と比べると、
カナダ産の牛肉には、
・ホルモン剤のリスク
・ラクトパミンのリスク
があるようです。
やはり、
アメリカと主要な経済パートナーの契りを
結んでいるためでしょうか。
少し悪い影響を受けているという見方もできます。
ただし、
カナダの牛肉の品質が高いというのは、
一つの事実のようですね。
個々の牛たちのモニタリングを
しっかりとおこなっていたりもします。
一頭一頭の牛たちを
大事に育てているようですね。
また、
カナダでは、BSE対策も
しっかりと実施されているようですので、
明確なリスクに対する心配は
しなくてもよさそうですね。
「ホルモン剤」と「ラクトパミン」の認可については、
個人的には、いただけませんが、
カナダ産の牛肉の品質は、
素直によいように感じます。
「ホルモン剤」と「ラクトパミン」のリスクを
どのように認識するかによって、
あなたのカナダ産牛肉への判断は変わってくることでしょう。
以上のことを総合的に考えると、
私は、カナダ産の牛肉を積極的には買わない判断ですが、
肉質がよいとの評判もありますので、買いたい気持ちもあります。
あなたのかしこい食品選びに
役立てば何よりです。