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リンゴは皮ごと食べて大丈夫?意外と知られていない2つのリスクとは?

その食品、安全性は?

さっそくですが、
「果物」と言えば、
何が思い浮かびますか?

スーパーで、
1番よく買われるのは、
「バナナ」らしいですね。

そして、
2番目によく買われる
果物は、「リンゴ」であるとも言われています。

リンゴってなんだか、
「皮をむくのが面倒・・・」
って思いませんか?

ワイルドな方は、
皮ごと食べているイメージがありますね(笑)

しかし、
「リンゴを皮ごと食べること」には、
とあるリスクがあるのです。

というわけで、
今回は、
リンゴを皮ごと食べるリスク
について、取り上げます。

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リンゴの皮は食べない方がいいかも・・・

まずは、結論からです。

今回の結論は、
リンゴを皮ごと食べるのは体によくない
とさせていただきます。

そこには、
2つの理由があります。

1つ目の理由は、
残留農薬のリスク」です。

リンゴは、
野菜や果物の中で、
残留農薬が多い部類に入ります。

「残留農薬のリスク」については、
後ほど見ていきましょう。


2つ目の理由は、
ジフェニルアミンのリスク」です。

「え、何、それ・・・?」
と思われているかもしれませんね。

「ジフェニルアミン」は、
リンゴの見た目が悪くならないように
吹き付ける薬剤です。

いわゆる「抗酸化剤」と呼ばれるものです。

「ジフェニルアミン」も、
「残留農薬」と同じように、
リスクの評価がむずかしい系の化学物質です。

厳密には、
「ジフェニルアミン」も残留農薬の一種なのですが、
細かいことはおいておきましょう。

というわけで、
2つのリスクについて、
くわしく見ていきましょう。

実は、リンゴの皮は栄養満点!

さて、
「リンゴの皮は、体に悪いぞ!」
という話に入る前に・・・

まず、
勘違いしてはならないのは、
「リンゴの皮には、豊富に栄養が含まれる」ということです。

一般的に、リンゴには、
・ビタミンC
・食物繊維
・ポリフェノール
などが豊富に含まれていると言われています。

そして、
日本食品標準成分表2020年版(八訂)によれば、
リンゴには、「果肉」よりも「皮」の方に、
栄養素が多く含まれているようです。

参考までに、
「りんご皮なし」と「りんご皮つき」の栄養素を比べてみると、
「ビタミンC」は、約1.5倍
「食物繊維」は、約1.4倍
とされています。

そして、
大阪教育大学附属天王寺中学校の資料によると、
「皮」には、「実」の
約4倍のポリフェノールが含まれるようです。


つまり、
リンゴの皮を捨てるという行為は、
実は、もったいない行為ではあるのです。

結局、
リンゴの皮は、
食べた方がいいのか食べない方がいいのか
なかなかむずかしい話になってきましたね。

それでは、
リンゴの皮に潜むリスクについて、
見ていきましょう。

リンゴの残留農薬リスクにご注意!

まずは、
「リンゴの残留農薬リスク」について
見ていきましょう。

リンゴには、残留農薬が多い!

アメリカの環境保護団体『EWG』は、
毎年、野菜や果物の残留農薬を調査して、
ランキングを作成してくれています。

その名も『DIRTY DOZEN™』。
直訳すると、「汚れたダース」、
「ダース」は、12個で1セットを表す「ダース」ですね。

つまり、毎年、『EWG』は、
残留農薬で汚れた12の野菜や果物を
発表してくれているわけです。

では、
2023年度、その栄えあるランキングにおいて、
リンゴは、何位だったのでしょうか。

答えは、7位です。
(ちなみに1位はイチゴです。)

まぁ、そこそこの順位といったところでしょうか。

リンゴの残留農薬についての
解説を少し読んでみましょう。

・リンゴのサンプルの90%以上には、2種類以上の残留農薬が検出された。
・リンゴのサンプルの中には、13種類の残留農薬が検出されたものもあった。
・リンゴのサンプルは、平均すると、4.4個の残留農薬で汚染されていた。

以上のようなことが
記されています。

とりあえず、
リンゴの皮は、むいて食べなければ、
あなたの運がすこぶる良くない限り、
残留農薬を食べ続けることになりそうです。

そもそも残留農薬、体に悪いの?

さてさて、
「リンゴは残留農薬が多いぞ!!」

と大騒ぎをしたわけですが
残留農薬ってそんなにヤバいモノなのでしょうか?

DIRTY DOZEN™』を信じるなら、
親戚からもらったリンゴを皮ごと、
シャキッと食べてしまっていた
若かりし頃の私は、
残留農薬を口にしてしまっている可能性が高いです。

しかし、
リンゴの皮にちょっとしか含まれていないような
残留農薬が我々の人体にそんなに大きく
影響を与えることはあるのでしょうか?

確かに、
残留農薬は、
リンゴの皮の中に
ほんの微量しか含まれません。

ですので、
普通にスーパーに並んでいる
リンゴを皮ごと、食べたくらいでは、
中毒症状が出て、病院に運ばれる・・・
なんてことはありません。

そこには少し安心ですね。

では、
そんな「微量の残留農薬」は、
我々の体にどんな影響を与えるのでしょうか。

まず、抑えておかなければならないのは、
残留農薬の影響は、
「すぐに」「明らかな形」で
表れるものではないということです。

当然ながら、
「残留農薬を避けたあなた」と
「残留農薬を避けなかったあなた」を
直接、比べることもできません。

ですので、
残留農薬の体への悪影響は、
あくまでも、「潜在的なリスク」ということになります。

それを踏まえた上で、
残留農薬の体への悪影響を確認していきましょう。

「Californians for Pesticide Reform(CPR)」の発信
参考にしましょう。
「CPR」はカリフォルニアの農薬の改革団体ですね。

残留農薬の潜在的なリスクとしては、
下記のようなものが指摘されています。

・発がん性
・脳や神経系の障害
・先天性欠損症
・不妊症などの生殖障害
・肝臓、腎臓、肺などの臓器の障害

かなり深刻な内容ですね。

そして、
残留農薬は、
特に子どもたちへの影響の方が
大きいと言われています。

子どもは、
”単なる体の小さな大人”ではないのです。

子どもたちの脳や臓器は、
発展途上です。

そんな発達の途中の脳や臓器が、
ダメージを受ければどうなるでしょう。

そのダメージは、
長い人生にずっと影を落とし続けることになります。

だから、
特に子供たちの食べるもの、使うものには、
注意をしてあげないといけないわけですね。

リンゴについても、
もちろん例外ではありません。

ジフェニルアミンのリスクは?

ジフェニルアミンって?

さて、
「残留農薬のリスク」には
なかなかのインパクトがありましたね。

では、
「ジフェニルアミン」について、見ていきましょう。

「ジフェニルアミン」についても
『EWG』から、
リンゴのコラムで問題提起がなされています。

「ジフェニルアミン」は、
収穫後のリンゴに吹きつけれられる
「抗酸化剤」と呼ばれる薬剤です。

「ジフェニルアミン」がなければ、
リンゴの見た目は、たちまち傷んでしまうことになります。

2016年に米国農務省の科学者によって、
検査された結果によれば、
80%のサンプルから、「ジフェニルアミン」が検出され、
平均して、0.28ppmが検出されたとされています。

どうやら、
収穫後のリンゴにふきつける薬剤なので、
リンゴの表面にはかなり残りやすいようですね。

では、
「ジフェニルアミン」は、
どのように体に悪いのでしょうか。

実は、
「ジフェニルアミン」自体は、
そこまで、体に悪くはないと言われています。

ではでは、
何が問題なのか・・・というと、

「ジフェニルアミン」は、
窒素を含む物質と化学反応を起こして、
「ニトロソアミン」という物質を
生み出してしまうと言われています。

体に悪いと言われているのは、
この「ニトロソアミン」なわけですね。

アメリカの国家毒性プログラムによれば、

「ニトロソアミン」には、
発がん性があり、
「ニトロソアミン」を含む食べ物を多く食べる人は、
食道がんや胃がんの発生率が高まると言われています。

ヨーロッパでは、
「ジフェニルアミン」のリスクの検討を
進めている最中なわけですが、
現時点では、まだまだ正確なリスクを
見積もることができていない状態です。

というわけで、
「ジフェニルアミン」は現在、
暫定的に使われているわけですが、
その安全性については、
判断されたわけではないということです。

おすすめは有機リンゴ!

どうやら、
「ジフェニルアミンのリスク」については、
まだまだ判断がなされたわけではないようでした。

「ニトロソアミン」による
発がん性のリスクは完全には否めないようです。

というわけで、
『EWG』は、「ニトロソアミン」の摂取を最小限に
抑えるために、以下のような提案をしてくれています。

・有機リンゴ
・リンゴジュース

リンゴは残留農薬も多いので、
「有機リンゴ」を選ぶメリットは
多いようにも思いますね。

また、
「ジフェニルアミン」の観点からは、
リンゴよりも、リンゴジュースを選ぶ方が、
リスクが低いようです。

残留農薬基準値検索システムによれば、
ジフェニルアミンの残留基準は、
・リンゴが10ppm
・リンゴジュースが0.5ppm
とされています。

実に、20倍の差があります。

ただし、
リンゴジュースには、
食物繊維が含まれていませんので、
可能であれば、果肉ごと頂きたいところです。

というわけで、
私のおすすめは、
リンゴを皮まで食べるなら、
「有機リンゴ」ということになります。

結局、リンゴは皮ごと、食べて大丈夫なの?

今回は、
リンゴを皮ごと食べるリスク」について
見てきました。

栄養価的には、
皮ごとリンゴを食べた方が良いようですね。

しかしながら、
リンゴを皮ごと食べることには、
主に2つのリスクがあります。

・「残留農薬」のリスク
・「ジフェニルアミン」のリスク

リンゴは、
果物や野菜の中でも
「残留農薬」が多い部類に入ります。

そして、
収穫後のリンゴには、
「ジフェニルアミン」という薬剤が
吹き付けられます。

「ジフェニルアミン」は、
発がん性を有する「ニトロソアミン」という
物質を生み出すため、
健康リスクが心配されています。

これらのリスクを
最小限に抑えるためには、
やはり、
「有機栽培のリンゴ」
ということになります。

こういった化学物質の影響は、
特に、体が未発達な子どもたちに
悪い影響を与えると言われています。

もし、財布に余裕があるようであれば、
オーガニックのリンゴを
選んであげることも大事かもしれませんね。