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カナダ産の豚肉の安全性は?日本では禁止のラクトパミンの心配は?

その食品、安全性は?

最近、スーパーでよく見かける「カナダ産の豚肉」。

カナダには、清潔感のあるイメージがありますよね。

では、豚肉の安全性は、
どうなのでしょうか?

今回は、
「カナダ産の豚肉の安全性」
について、取り上げたいと思います。

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カナダ産豚肉には、問題なさそう!?

今回の結論は、
カナダ産豚肉の安全性は、おおむね問題なさそう
です。

カナダでは、
日本では、禁止されている薬物の使用が
認可されています。

「日本では、禁止されている薬物」とは、
「ラクトパミン」のことです。

しかしながら、
昨今の消費者の健康志向の高まりにより、
カナダでも豚肉の「ラクトパミンフリー」化が
進められているようです。

なんといっても、
カナダは、世界第3位の豚肉の輸出大国です。

それだけでも、
ある程度、安全性や品質は高いと判断できるかもしれませんね。

カナダ産の豚肉が安全だと言える5つの理由

それでは、
カナダ産豚肉の安全性について、
くわしく見ていきましょう。

カナダ産の豚肉には、ラクトパミンは使われていない!?

さて、さっそく、
カナダ産の豚肉の健康リスクと言える
「ラクトパミン」について見ていきましょう。

ラクトパミンとは、
家畜を効率的に育てることに役立つ
β作動薬と呼ばれる薬剤の一種です。

ただ、この薬剤は、
健康リスクが指摘されており、
一部の国では使用が禁止されている一面もあります。

そんな中で、カナダでは、
ラクトパミンが認可されているのです。

しかしながら、
昨今の消費者の健康志向の高まりによって、
現在、カナダでは、
「ラクトパミンフリー豚肉認証プログラム」なる制度が
施行されています。
(参考:Annex T: Canadian Ractopamine-Free Pork Certification Program (CRFPCP)

「ラクトパミンフリー」とは、
ラクトパミンが使われていないということです。

これは、
カナダの食品検査庁(CFIA)によって、
「カナダから輸出される豚肉に、ラクトパミンが使われていないこと」
が証明されているということです。

背景として、
カナダは、
豚肉の輸入大国である中国に対して、
豚肉を輸出したい狙いがあるようです。

少し意外に思えるかもしれませんが、
実は、中国では、ラクトパミンは禁止されているのです。

しかも、
日本とは異なり、
中国は、ラクトパミンが使われた豚肉を輸入することもありません。

この強気な姿勢を
ぜひ、日本も見習ってほしい気もしますね。


以上のことから、
基本的には、
「カナダ産の豚肉のラクトパミンのリスクはない」
と言えるのです。

カナダ産の豚肉にはホルモン剤は使われていない

さて、
お肉の安全性について、
気をつけておきたいのは、
「ホルモン剤が使われていないかどうか」
でしょうか。

こちらは、
Canadian Pork Council(カナダ豚肉評議会)の発信を参考にしましょう。
(参考:Our Commitments

「カナダの養豚における使用が認可されたホルモンはない」
とされています。

つまり、このことから、
「カナダ産の豚肉には、ホルモン剤は使用されていない」
と考えてよいでしょう。

ちなみに、
ホルモン剤は、
家畜一頭一頭に投与するのに、手間がかかるため、
豚肉には、コストが見合わないという側面もあるようです。

カナダ産の豚肉は抗生物質が適切に使われている

カナダ産の豚肉について、
「抗生物質の使い方」も見ておきましょう。

こちらも、
Canadian Pork Council(カナダ豚肉評議会)の発信を参考にしましょう。
(参考:New rules for the access and use of veterinary drugs

カナダでは、
「医学的に重要な抗菌薬はすべて処方箋が必要となり、
 獣医師または薬局でのみ入手可能になる。」
とされています。

つまり、
感染症の蔓延が怖いからと言って、
養豚業者が、やたらめったら、
抗生物質を使い倒すことはないということです。

家畜に対しての、抗生物質の使用が
かなり徹底されていることが伺えますね。

カナダの食品は、世界的に見ても安全!

次は、
カナダの食品の安全性を
客観的な指標で確認してみましょう。

参考にするのは、
2022年のGFSI(国際食料安全指数)です。
(参考:Global Food Security Index 2022

GFSIは、イギリスの
メディア企業である『エコノミスト』により、
作成されている各国の「食料安全に関する指標」です。

カナダのスコアを見てみましょう。

カナダの「Food Safety(食品安全)」のスコアは、
99.7/100
となっています。

日本のスコアは、
99.6/100
となっています。

ちなみに、
「食品安全」のスコアは、
・「法律」や「ガイドライン」「検査能力」がどれだけ整っているか
・食品を安全に保管する技術があるか
などを評価し、数値化したスコアになります。

このスコアから見れば、
「カナダは、日本と同等以上に食品の安全性が高い」
といえるでしょう。

日本国内でも輸入検査がしっかりされている

カナダ産の豚肉を
日本に輸入する際にも、
日本側で変な品質の食品を輸入しないように
輸入検査ないしは、審査がきちんと行われています。

ですので、
この点からも安全性については、
際立って心配するようなことはないと考えられます。

ただし、
「輸入検査/審査」も、
完璧なものではなく、
基本的には、国同士の信用によって
成り立っている部分もあります。

しんぶん赤旗によれば、
日本では、
「輸入食品の91.2%は、無検査で輸入されている」
ことも指摘されています。

つまり、もしも、
カナダに悪い業者がいて、
悪意をもって、
粗悪な豚肉を輸出品の中にまぎれ込ませようとすれば、
それは不可能ではないということです。

一方で、このことは、
国産の食品にも全く同じことが言えるのも事実です。

国内でも、
食品偽装は、後を絶ちません。

結局のところ、
「食の安全」は、
信頼の上に成り立っている部分大きいということです。

ですので、
最終的には、あなた自身が、
誰が生産した豚肉であれば信用することができるかという話に
なってくるかもしれませんね。

結局、カナダ産の豚肉の安全性ってどうなの?

今回は、
「カナダ産の豚肉の安全性」
について、見てきました。

今回は、以下の5つの観点から、
「カナダ産の豚肉の安全性に問題はなさそう」
だと結論づけました。

・ラクトパミンの使用
・ホルモン剤の使用
・抗生物質の使用方法
・カナダの食品安全
・日本の輸入検査

結論としては、
カナダ産の豚肉の品質管理は、レベルが高く、
安全性は、比較的、高いと言えるでしょう。

また、
ラクトパミンや、ホルモン剤も、
使用されていないと考えてよさそうです。

あえて、1つのリスクを挙げるとすれば、
カナダからの輸送には時間がかかるので、
出荷から、スーパーに並ぶまでの間に
タイムラグがある点でしょうか。

長時間の輸送中に、
品質が落ちたり、細菌が繁殖したりする
リスクはあるかと思います。

しかしながら、
最近では、輸送技術も発達しているので、
これも、そこまで大きな問題とはならないかもしれません。

以上のことから、
個人的には、
「カナダ産の豚肉は、買ってもいいのではないか」と思っています。