記事内に広告が含まれています。

外国産の野菜は危険なの?気をつけるべきポイントは?

その食品、安全性は?

あなたは、
野菜を買うなら、国産派ですか?

私は、国産派です。

ちまたには、

「日本は、農薬大国だから、国産野菜は買わない方がいいよ!」

という話で盛り上がっている人たちもいます。

しかし、国によって、
生産している野菜の種類も量も異なるので、
農薬の使用量だけを比べて、
すべての実態を語るのはナンセンスです。

重要なのは、
農薬の使用量だけではありません。


・・・というわけで、今回は、
国産野菜がよいか、悪いかの前に
外国産の野菜にリスクはないのか
というところに焦点を当てて、
見ていこうと思います。

スポンサーリンク

外国産の野菜には注意が必要なモノもある

さて、今回は、

外国産の野菜の中には、少し注意が必要なモノもある

という結論にさせていただこうと思います。

「外国産」と言っても、
「欧米については、ほとんど心配はない」
と、私は考えています。

一部の農薬の規制に関する動きは、
日本よりも、欧米の方が早いのは、一つの事実です。

欧米は、化学薬品の危険性に対する危機意識が
日本よりも、高いようですね。


さて、では、
どういった国の野菜に注意が必要だ
と考えられるのでしょうか?

それは、やはり、
「開発途上国」の野菜だ
ということになります。

もちろん、
イメージや差別で、
決めつけているわけではありませんよ!

それでは、
くわしく見ていきましょう。

農薬には、危険なので日本で禁止されているものもある

では、なぜ、
「開発途上国」の野菜には、
注意が必要だと言えるのでしょうか?

それは、国によって、
「農薬の使用状況や規制が異なる」からです。


農薬には、
やっぱり危険なイメージがありますよね。

そのイメージは、
おおむね間違っていません。

そして、
危険性がしっかりと研究された農薬については、
多くの国で、販売や使用が禁止されることになります。

しかし、ここで重要なのは、
すべての国で販売や使用が、
「同時に」禁止されるわけではないということです。

貧しい国では、
安くて、強力な農薬があれば、
簡単に手放すことはできないでしょう。

晴れて、その農薬を手放すことが決まったとしても、
一度、使われた農薬は、
土壌の中に長く残り続けてしまうことも問題です。

つまり、
禁止された農薬が、
すぐに環境から姿を消すわけではないのです。

それにより、
どんなことが起こるでしょうか?

それは、
「日本では大昔に、禁止されているはずの農薬が、
 外国産の野菜には、検出され続ける可能性がある」
ということです。

安いから!
という理由だけで、
中国産の野菜を買うということには、
こういったリスクがあるのですね。

外国産野菜には、禁止されたDDTが入っている可能性も!?

ちなみに、
日本では、「農薬取締法」という法律で決められた
販売・使用禁止の農薬が、27種類あります。

例えば、
あなたが物知りな方なら、
『沈黙の春』という本をご存じかもしれませんね。

『沈黙の春』では、
「DDT」という農薬の危険性が取り上げられました。

その「DDT」も、例にもれず、
危険性が認められた結果、
日本を含む、多くの国で使用が禁止されています。

では、
「DDT」について、
注目してみましょう。

平成20年と少し古めですが、
輸入食品の違反事例一覧を確認してみると・・・

DDTに関する違反事例が、
6件ほど、見つかっています。

〇エチオピアのコーヒー豆(DDT0.13ppm検出)
〇エチオピアの生鮮コーヒー豆(DDT0.02ppm検出)
〇ミャンマーの生鮮コーヒー豆(DDT0.09ppm検出)
〇中国のいんげん豆(DDT0.4ppm検出)
〇モザンビークの生鮮ごまの種子(DDT3.34ppm検出)

言ってしまうと失礼ですが、
先ほどの話で考えれば、
なんとなく、納得のいく国々でもあります。

これらの違反では、
いずれにおいても、
日本のDDTの残留基準値を超えてしまっていたため、
輸入検査で、違反という扱いになりました。

我らが日本国は、
輸入検査でしっかりと
DDTをはじいていますね!

しかし、
ここで、あなたが鋭い方であれば、
「あれっ?」
と思うかもしれません。

そもそも輸入する時に、
はじかれるなら、
DDTが使われた野菜は、
絶対に日本に入ってこないんじゃ・・・?

と思いませんか?

いやいや、残念ながら、
DDTが使われた野菜も
日本に入ってきてしまうことはあるのです。

なぜ、DDTが使われた野菜が
日本に入ってくるのか・・・

それは、なぜなら、
検出されたDDTが、
残留基準値より少なければ、
DDTが使われた野菜も輸入されてしまうから
です。

日本では、
DDTに、残留基準値が設定されていて、
外国産の野菜を輸入する時は、
その残留基準値に従うわけです。

DDTは、国内で禁止されているので、
「DDTが検出された野菜は、輸入しない!」
と言い切ってしまえばいいように思いますが、
国際間のしがらみというのは、
なかなかむずかしいもののようですね。


ちなみに、
残留農薬基準値検索システムで検索をすれば、
「残留基準値」を知ることができます。

「DDT」を検索してみると・・・

「いんげん豆」は、「小豆類」に分類されますので、
「0.2ppm」となっていますね。

もしも、仮に
「中国のいんげん豆」のDDTの検出量が、
「0.4ppm」ではなく、「0.1ppm」だったとしたならば、
我々は、気付かない内に、
輸入された中国産のいんげん豆から、
DDTを飲み込んでしまっていたかもしれない
というわけです。

これが、
ただ安いからと言って、
むやみに外国産の野菜を買ってはいけない理由

ということになります。

ただし、
厚労省により、
毎年、発表される「残留農薬検査結果」によれば、
平成16年を最後に
「輸入農産物において検出割合の高い農薬」から、
DDTは姿を消していることも見て取れます。

着実に、世界の環境からは、
「DDT」が姿を消していっているということも
一つの事実ではあるようですね。

世界は、
少しずつではあるものの
良い方向へは向かっているようです。

残留農薬は、少量でも有害な可能性がある

ただ、
ここで、一つの疑問がわいてきませんか?

DDTがいくら危険だといっても、
0.01ppmだの、0.1ppmだの
そんな少ない量が、
人間の体に悪い影響を与えるわけないんじゃ・・・

と思いませんか?

1ppmと言えば、0.0001%。
はっきり言って、
ほとんど含まれていないも
同然のように思えるかもしれません。


しかし、
残念ながら、これも、
そうとも言い切れません。


では、なぜ、
残留農薬が非常に少ない量でも注意が必要なのか
ということについて、
順を追って、見ていきましょう。

DDTのような、たいていの殺虫剤農薬は、
「偽物の神経伝達物質」として、作用します。

「神経伝達物質」・・・
少しむずかしいですね。

「神経伝達物質」と言えば、
ドーパミンやノルアドレナリンなんかが
代表的かと思います。

なんとなく、
名前を聞いたことはありますよね。

これらの物質は、
体や精神の機能に大きく影響を与える
重要な物質です。

さて、
「これらの物質の偽物として、農薬が働く」と言えば、
そのヤバさが少し伝わるでしょうか。


さて、話を戻しましょう。
なぜ、農薬が少量でも体に悪い影響がある可能性があるのか
ということについてです。

ドーパミンやノルアドレナリンのような
神経伝達物質は、非常に少量で
体に何かしらの影響を与えますよね。

つまり、
残留農薬についても、少量であるからと言って、
人体に影響がないとは言い切れないわけです。

さらには、
少量であれば、あるほど、
我々の体は、農薬を神経伝達物質であると
勘違いしてしまうのではないか
という指摘すらあるのです。

ちなみに、
このような指摘を
「低用量作用」と言います。

これが、
残留農薬が危険であると言われる
理由の一つでもあります。

ですので、
農薬をできる限り避けてやることが、
あなたやあなたの家族の身を守ることに
つながっていくのです。

なんとなく、
有機食品のこだわる人たちの
気持ちがわかっていただければうれしいです。

農薬の多くは、
世間では、「内分泌かく乱物質」と呼ばれ、
徐々に認知度が上がっている注意が必要な物質です。

「内分泌かく乱物質」については、
↓の関連記事にまとめていますので、ぜひこちらもどうぞ。

結局、外国産の野菜は危険なのか

今回は、
「外国産の野菜に考えられるリスク」
について、取り上げました。

輸入した国によっては、
日本で大昔に禁止された農薬が
野菜から検出される可能性があることを
見てきました。

その代表格として、
DDTが挙げられましたね。

DDTのような農薬は、
生き物の神経伝達物質のふりをして、
悪い影響を与えます。

生き物と言えば、
人間だって例外ではありません。

農薬は昆虫にしか効かないんだ!
と言う人もいますが、
そういった方々には、
ぜひ研究を重ねていただき、
データで証拠を示していただければ、
我々も安心できます。

とりあえずのところ、
私は、
残留農薬は、少量でも
体に悪い影響を与える可能性があると
考えています。

もちろん、
農薬を全く使わずに
野菜や果物を作るというのは
現実的ではないでしょう。

しかし、
少しでも残留農薬の少ない野菜を選ぶという
個人の努力が少しずつ世の中の流れを
変えていくのだと私は信じています。

本記事が、
あなたが残留農薬に興味をもち、
あなたとあなたの家族の将来の健康を
守っていただくきっかけになれば
うれしい限りです。