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映画『クラウドアトラス』つまらない。しかし、駄作ではない

楽しかったモノ・コト

映画『クラウドアトラス』を
見てまいりました。

率直に言えば、
「退屈な作品」です。

しかし、
そこそこ話はおもしろかったですし、
じっくり腰をすえて見るならば、
ある程度は楽しめるかもしれません。

ただし、
2022年現在に評価されている
「とことん無駄をはぶく」スタイルの映画とは、
完全に逆行した作風になっています。

つまり、
サクッと楽しめる作品ではありません。

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映画『クラウドアトラス』の個人的おすすめ度

映画『クラウドアトラス』の個人的おすすめ度は、

おすすめ度:★★★☆☆

くらいでしょうか。

本作は、
なんと上映時間が172分の大作です。

よほど、
時間に余裕がある時でないと
見られないでしょう。

本作は話の構成上、
やはり長尺が必要になるのは
仕方ないと思います。

複雑な作りになっているので、
「ながら見」なんかしていたら、
ストーリーについていけなくなってしまいます。

見る時は、
覚悟を決めてみないといけませんね。

映画『クラウドアトラス』のあらすじ

本作のメインのテーマは、
「過去の善意によって、未来が作られていく」
といったところでしょうか。

本作の舞台は、
6つの「時代」です。

1849年、1936年、1973年、
2012年、2144年、2321年。

・・・と、過去と未来の6つの時代を
シーンがランダムに行き来しながら、
物語は進行していきます。


スーパーファミコンの名作RPG
『ライブ・ア・ライブ』を
想起させるオムニバス形式の作品と
でも言えるでしょうか。


それぞれの時代で登場人物たちがおりなす
大立ち回りが、
未来へとつながっていく・・・
という物語です。

しかし、
前半は、見ていて、
なんだかよくわかりません。
ぶっちゃけしんどいです(笑)

後半にさしかかり、
やっと徐々に物語につながりができていくところで
ようやく、ストーリーにまとまりができて、
少しずつ楽しくなっていきます。

ただ、
物語がつながったところで、
ミステリー映画のような爽快感はなく、
ふんわりと終わっていきます。

個人的には、
少し惜しい作品だと思いました。

映画『クラウドアトラス』の感想

過去の善意が今の私たちを作っている

やはり、
本作のメインテーマは、
「過去の善意によって、未来が作られていく」
ということでしょう。

作中でも、
はっきりと、言葉にして、
伝えられています。

少し野暮ったいですね(笑)

しかし、
その野暮ったさを
私は気に入りました。


なぜなら、
それこそが真理だからです。


私たちの命や権利は、
先人たちの犠牲や尽力によって
つないでこられました・・・

本作は、
そんな当たり前なことを
久々に思い出させてくれたような気がします。

未来を映像化する想像力はなかなかすごい

映画の魅力とは、なんでしょうか?

私が、映画に求めているものの一つは、
「現実には存在しないものを疑似体験させてくれること」です。

小説の文章だけでは、
伝わりきらない想像の世界を
監督がうまくかみ砕いて
映像化したもの。

それが「映画」の一つの形だと思います。


本作の舞台として出てくる
2144年や2321年は、
私には想像もおよばないような
遠い未来の話です。

そんな遠い未来の想像の話を
うまく映像に落とし込んでいるところには
やはり関心を覚えます。

やはり、映像の読解力が必要

本作を見ていて、
やはり、一番しんどいのは、
「場面が多すぎること」です。

舞台は6つの時代に分かれています。

そして、
それぞれの時代に登場人物が
わらわら出てきます。

私は、
アメリカの映画俳優に疎く、
特に有名な方を除けば、
ほとんど顔が覚えられません。

登場人物の顔が覚えられないまま、
場面だけが目まぐるしく変わっていってしまう・・・

映画の前半部分は、
もはや、何が起こっているのか
よくわかりません。

家族に確認をしながら、
なんとか理解しましたが、
正直、私には少しむずかしい映画でした。

最近は、
わかりやすい表現のアニメ作品なんかを
よく見ていたので、
「映像への読解力」が
衰えてきているのかもしれませんね。


私の感覚ですが、
「映像への読解力」が高い人ほど
本作を楽しめるのではないかと思います。

逆に、
「映像への読解力」が低い人は、
作品に翻弄されて、
うまく楽しめないのではないでしょうか。

本作を鑑賞してみて、
あなたの「映像への読解力」が
どの程度あるか試してみるのも
おもしろいかもしれませんね。

ちなみに
リンク先に登場人物の相関図も用意されています。

映画『クラウドアトラス』、結局はつまらない

さて、
映画というのは、
お金がかかっていようが、
キャストがすばらしかろうが、
結局のところ、
「おもしろい」か
「つまらない」か
だけですよね。

そういった意味では、
本作は
「つまらない」
部類に入る作品だと思います。


映画の前半部分では、
目まぐるしい場面のうつり変わりに、
完全に置いてけぼりをくらい、
正直、見るのをやめる寸前でした。

6つの時代の各ストーリーにも、
特にすごい盛り上がりがあるわけではありません。

しかし、
各時代の山場のシーンを
うまく重ね合わせて演出することにより、
なんとなくおもしろい「雰囲気」を
作り出すことに成功しています。

ここには、
少し見ごたえがあります。

・・・といったところでしょうか。

やはり、
3時間の映画というのは、
少し冗長に感じてしまいました。

おそらく、
本作は、
「見れば見るほど、味わいが深くなる」
というような
たぐいの映画だと思います。

しかし、
「もう一度見よう!」
という気には
到底なれません。

結局は、
「つまらない」
からです。

ロードショーでやっていると、
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を
何度も見てしまうのは、
「おもしろい」
からですよね。

そういった意味では、
『クラウドアトラス』は、
娯楽として楽しめる映画ではないように思います。

制作サイドは、
作品の出来に満足していそうな
映画ではありますが(苦笑)