今回は、
映画『クラウドアトラス』をレビューしていきます。。
映画『クラウドアトラス』は、つまらない?
本作の感想を率直に表せば、
「長くて、退屈な作品」です。
しかし、
そこそこ話は面白かったです。
上映時間が172分の大作ですので、
じっくり腰をすえて見るならば、
ある程度は楽しめると思います。
ただし、
昨今、評価されている”とことん無駄をはぶく”スタイルの映画とは、
完全に逆行した作りになっています。
つまり、
サクッと楽しめる作品ではありません。
本作は物語の構成上、
長尺が必要になるのは仕方ないのです。
少し複雑な作りになっているので、
”ながら見”をしていたら、
間違いなく、ストーリーについていけなくなってしまいます。
見る時は、
覚悟を決めてみないといけませんね。
映画『クラウドアトラス』のココがつまらない!?
場面の切り替わりが激しすぎる!?
本作は、
6つの「時代」が舞台になっています。
1849年、1936年、1973年、2012年、2144年、2321年。
これらの時代を場面が、
目まぐるしく切り替わりながら、
物語が進んでいきます。
しかし、
私が最近、疲れているせいか、
前半は、見ていて、何がなんだかよくわかりません。
時代の切り替わりにも、うまくついていけず、
ぶっちゃけ、しんどかったです(笑)
後半にさしかかり、
やっと徐々に物語につながりができていくところで
少しずつ楽しくなってくる感じでしょうか。
ただ、
物語がつながったところで、
ミステリー映画のような爽快感はなく、
物語の幕は、ぼんやりと引かれていきます。
個人的には、
少し惜しい出来だと思いました。
登場人物が覚えられず、話についていけない!?
本作を見ていて、
やはり、一番しんどいのは、
「集中していないとすぐに話が分からなくなるところ」です。
くり返しになりますが、
本作は、
6つの時代の場面が、目まぐるしく切り替わりながら、
話が進んでいきます。
もちろん、
それぞれの時代に登場人物が出てきます。
私は、
アメリカの映画俳優に疎いこともあり、
特別に有名な方を除けば、
ほとんど顔が覚えられません。
登場人物の顔が覚えられないまま、
場面だけが目まぐるしく変わっていってしまう・・・。
映画の前半部分は、
もはや、何が起こっているのか、よくわかりません。
家族に確認をしながら、
なんとか理解していきましたが、
正直、私には少しむずかしい映画でした。
最近は、
わかりやすい表現のアニメ作品を
好んで見ていたので、「映像への読解力」が、
衰えてきているのかもしれません。
本作は、登場人物の顔が覚えられない人は、
作品に翻弄されて、うまく楽しむことはできないでしょう。
本作を鑑賞してみて、
あなたの「映像の読解力」が、
どの程度あるか試してみるのも面白いかもしれませんね。
映画『クラウドアトラス』のココが面白い!?
過去の善意が今の私たちを形作っている!
やはり、
本作のメインテーマは、
「過去の善意によって、未来が作られていく」
ということでしょう。
過去の出来事が、
未来につながっていく感覚には、
何とも言い表しようのない気持ちよさを感じました。
私たちの命や権利は、
先人たちの犠牲や尽力によって
つないで来られました。
本作は、
そんな当たり前なことを
久々に思い出させてくれたような気がします。
未来を映像化する想像力は、なかなかすごい!
やはり、SF映画の一つの楽しみは、
「現実には存在しない物事を疑似体験させてくれること」です。
小説の文章だけでは、
伝わりきらない想像の世界を
製作者がうまくかみ砕いて映像化したもの。
それが、「映画」の一つの形だと思います。
本作の舞台として出てくる
2144年や2321年は、
とても想像も、およばないような未来の話です。
そんな遠い未来の想像の話を
うまく映像に落とし込んでいるところには
やはり関心しました。
結局、映画『クラウドアトラス』はつまらない!?
さて、
映画というのは、
お金がかかっていようが、キャストがすばらしかろうが、
結局のところ、
「おもしろい」か、「つまらない」か、だけです。
そういった意味では、
本作は、「つまらない」部類に入る作品だと思います。
映画の前半部分では、
目まぐるしい場面のうつり変わりに、
完全に置いてけぼりをくらい、
正直、見るのをやめる寸前でした。
6つの時代の各場面にも、
特にすごい盛り上がりがあるわけではありません。
しかし、
各時代の山場のシーンを
最後にうまく重ね合わせることにより、
なんとなく、おもしろい「雰囲気」を作り出されています。
ここには、
少し見ごたえがあります。
やはり、
3時間の映画というのは、
少し冗長に感じてしまいます。
おそらく、本作は、
「見れば見るほど、味わいが深くなる」というような
たぐいの映画だと思います。
しかし、
「もう一度見よう!」という気には、
到底なれません。
結局は、
「つまらない」からです。
ロードショーでやっていると、
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を不思議と何度も見てしまうのは、
「おもしろい」からですよね。
そういった意味では、
『クラウドアトラス』は、
娯楽として楽しめる映画ではないように思います。
制作サイドは、
作品の出来に満足していそうな映画ではありますが、
私には、もうこりごりです。
映画『クラウドアトラス』の作品情報
映画『クラウドアトラス』の製作情報など
監督
- ラナ・ウォシャウスキー
- トム・ティクヴァ
- アンディ・ウォシャウスキー
脚本
- ラナ・ウォシャウスキー
- トム・ティクヴァ
- アンディ・ウォシャウスキー
原作
- デイヴィッド・ミッチェル『クラウド・アトラス』
製作
- グラント・ヒル
- シュテファン・アルント
- ラナ・ウォシャウスキー
- トム・ティクヴァ
- アンディ・ウォシャウスキー
製作総指揮
- フィリップ・リー
- ウーヴェ・ショット
- ウィルソン・チウ
音楽
- トム・ティクヴァ
- ジョニー・クリメック
- ラインホルト・ハイル
撮影
- ジョン・トール
- フランク・グリーベ
編集
- アレクサンダー・バーナー
製作会社
- Xフィルム・クリエイティブ・プール
- アナーコス・プロダクションズ
配給
- ワーナー・ブラザース
公開
- アメリカ合衆国: 2012年10月26日
- 日本: 2013年3月15日
上映時間
- 172分
製作費
- $100,000,000
興行収入
- 世界: $130,482,868
- 日本: 2億3000万円
映画『クラウドアトラス』のキャスティング
ハル・ベリー
- 現地の女性
- ジョカスタ・エアース
- ルイサ・レイ
- インディアンパーティーの客
- オービット
- メロニム
ジム・ブロードベント
- モリヌー船長
- ヴィヴィアン・エアース
- ティモシー・キャヴェンディッシュ
- 韓国のミュージシャン
ヒューゴ・ウィーヴィング
- ハスケル・ムーア
- タデウシュ・ケッセルリング
- ビル・スモーク
- ノークス看護師
- ボードマン
- ジョージー
ペ・ドゥナ
- ティルダ
- ミーガンの母
- メキシコ女性
- ソンミ-451
- ソンミ-351
- ソンミ-娼婦
ベン・ウィショー
- キャビンボーイ
- バート・フロビッシャー
- 店員
- ジョーゼット
- 部族
ジェイムズ・ダーシー
- ルーファス・シックススミス
- ジェームズ看護師
- 公文書保管人
ジョウ・シュン
- タルボット
- ホテル支配人
- ユナ-939
- ローズ
キース・デヴィッド
- クパカ
- ジョー・ネピア
- アピス
デヴィッド・ジャーシー
- オーテュア
- レスター・レイ
- デュオフサイト
スーザン・サランドン
- ホロックス夫人
- アーシュラ
- ユスフ・スレイマ
- アベス
ヒュー・グラント
- ジャイルズ・ホロックス
- ロイド・フックス
- デンホルム・キャヴェンディッシュ
- シア・リー
- コナ・チーフ
マルティン・ヴトケ
- Mr. Boerhaave
- Guard
- Leary the Healer
アンドリュー・ハヴィル
- Mr. Hotchkiss
チュウ・チュウ
- Megan Sixsmith
- 12th Star Clone
ゴッツ・オット
- Groundsman Withers
ショーン・ロートン
- Secretary
トム・ハンクス
- ヘンリー・グース博士
- ホテル支配人
- アイザック・サックス
- ダーモット・ホギンズ
- キャベンディッシュのそっくりさん俳優
- ザクリー
ジム・スタージェス
- アダム・ユーイング
- ホテルの客
- メーガンの父
- チャン・ヘチュ
- アダム