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中国産ニンニク、本当に危険なの?国産に替えるべき?

その食品、大丈夫?

何かと、心配が残る「中国産食品」。

国産と比べると、安いです。

中国産の「ニンニク」も、
スーパーでよく見かける商品の一つかと思います。

今回は、
中国産のニンニク」について、取り上げます。

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中国産のニンニクは体に悪いかも!?

今回の結論は、
「中国産のニンニクは、体に悪いかもしれない」です。

中国にも、少しずつ
毒性の高い農薬なんかを禁止していこう
という流れがあるようです。
(参考:中国、高毒性農薬の使用禁止を拡大 農産物の安全性改善へ

しかし、
消費者としては、
どこまで、きちんと規制が進められているのかを、
もう少しクリアに示していただきたいところです。

現時点では、
「中国産のニンニク」については、
自信をもって危険ではないとは言えない状態です。

例によって、
今回も、可能な限り、
客観的なデータや情報をもとに
「中国産のニンニク」を見ていきたいと思います。

それでは、
くわしくみていきましょう。

中国産のニンニクが注意が必要だと言える4つ理由

さて、では、
本題に入っていきましょう。

建前の上では、安全である
「中国産のニンニク」には、
いったいどんな心配があるのでしょうか?

中国には土壌汚染の心配がある!?

さて、
中国産の食品について、気にすべきなのは、
土壌汚染の心配」です。

中国の土壌は、
化学物質で汚染されているという話は、
あまりにも有名です。

汚染された土壌で育ったお野菜は、
土から、汚染物質を吸い上げてしまっているため、
体に悪い、という話です。

少し古いニュースになりますが、
公式調査の結果、
中国の土壌の5分の1は、
汚染されていることがわかっています。
(参考:Report: One fifth of China’s soil contaminated

汚染物質としては、
「カドミウム、ニッケル、ヒ素」などが
主な成分とされています。

いずれも、
人間の健康に悪い影響を与えると言われている物質です。

ただ、意外にも、
約82.8%は、「無機物質」で汚染されているということで、
得体の知れない「有機化合物」で、
汚染されているわけではないようです。

ちなみに、
この土壌汚染に関する情報は、
かつては、「国家機密」として扱われていたそうです。


では、
この「土壌汚染」を

我々はどう考えればいいでしょうか?

この問題について、少し考えてみましょう。


まず、
中国の土壌の5分の1が
汚染されているのは事実のようです。

汚染された土壌を簡単に浄化することは
簡単ではありません。

ただし、
情報が正しいならば、
汚染が進んでいない土壌は、
中国に5分の4も残っています。

また、
カドミウムのような有害物質については、
国際規格によって、
「残留基準」が定められています。

「消費者である私たちの健康を守るため」ですね。

ただ、残念ながら、
ニッケルとヒ素については、
ニンニクに対して、
残留基準値が定められていないようですので、
完全には、安心とは言えないかもしれませんね。

ひとまず、
国際的に残留基準値という概念がある以上、
中国も完全に有害物質で汚染されたニンニクを
世界中に輸出するわけにもいかないでしょう。

あまり知られていませんが、
中国産のニンニクは、
世界シェアで75%です

多くの国が、
「問題なし」と認めて、
輸入をしているわけですね。

多くの国の人が、警鐘を鳴らしているのも事実ですが(笑)


以上のことから、私は、
中国産食品の「土壌汚染のリスク」というのは、
一般的な悪いイメージほど、ひどくはないのではないか

考えています。

ちなみに、
あまり話題にはなりませんが、
日本国産のお米や野菜にも
そこそこの量のヒ素やカドミウムが含まれる
という話もあります。

玄米を食べる時は注意しましょう!

中国産のニンニクには、残留農薬の心配がある!?

次は、
「残留農薬の心配」について、考えてみましょう。

確かに、
中国では、
有害な「農薬」や「化学肥料」に対する規制がゆるい、
という話もあります。


2018年の研究で、
中国の小規模な農場では、
農薬や肥料が過剰に使われていること
がわかっています。
(参考:Overuse of fertilizers and pesticides in China linked to farm size

少し嫌な話ですね。

しかし、
「輸出用の作物」をあつかうような
農場は、それなりに大規模であることが
推察されます。

先ほどの2018年の研究によれば、
農場の規模が1%大きくなるごとに、
「肥料」は、0.3%、
「農薬」は、0.5%、
減少することがわかっています。

ですので、
「農薬」や「化学肥料」についても、
過剰に心配する必要はないのかもしれません

加えて、補足的な情報になりますが、
環境保護団体『EWG』によれば、
2022年、「玉ねぎ」は、残留農薬が少ない野菜の
第4位としてランクインしています。
(参考:EWG’s 2024 Shopper’s Guide to Pesticides in Produce™

「玉ねぎ」と同じ鱗茎類の
「ニンニク」は、
残留農薬が少ないと
考えてもよいかもしれませんね。

中国産ニンニクの「残留農薬のリスク」も
一般的なイメージほど、
ひどくはないのかもしれません。

中国産のニンニクは薬漬け?

さて、
私がもっとも心配しているのは、
中国産ニンニクの「薬漬けの心配」です。

オーストラリアのニンニク産業協会の
役員であるヘンリー・ベル氏は、
中国産のニンニクに以下のように警鐘を鳴らしました。
(参考:Fresher and smellier

・芽が出ないように「成長抑制剤」で処理される。
・健康に見えるように「塩素」で漂白される。
・虫やカビをなくすため、「臭化メチル」で燻蒸される。

これは、
それなりに権威のある方の発信なので、
完全に値も葉もないウワサとして、
片づけるわけにもいきません。

特に抗議がおこなわれている様子もないので、
おそらくは、ある程度、事実だということなのでしょう。

ただし、
発信内容は2005年のものなので、
中国国内でも、
少しずつ改善がおこなわれていることも推測できます。

では、
内容がすべて事実だったとしたら、
中国産ニンニクは、
我々の健康に、どのような影響が与えるのでしょうか?

成長抑制剤は体に悪い?

では、まずは、
「成長抑制剤」についてです。

成長抑制剤は、
「農薬」に分類されています。

2018年のとある論文を見てみると、
植物の成長調整剤の残留物には、
肝毒性、腎毒性、遺伝毒性、神経毒性などを示すことが発見されています。
(参考:[Toxicological characteristics of plant growth regulators and their impact on male reproductive health]

さらには、
発がん性も確認されているようですね。

成長抑制剤は、
ニンニクの発芽を止めるように
調整することが目的のようです。

ですので、
具体的には、
「アブシシン酸」という薬が
使われているのでしょう。

ちなみに
「アブシシン酸」については、安全であるという話もあります。
(参考:対象外物質 ※評価書

情報があふれていて、
何が本当なのかわからなくなりますね。

きちんと
安全か、有害か、
白黒つくまで、積極的に
口には入れない方がいいかもしれません。

塩素は体に悪い?

次は、
中国産のニンニクは、
健康に見えるように「塩素」で
漂白されているという話を見てみましょう。

「塩素」は体に悪いのでしょうか?

「塩素」自体は、
どうやら、そこまで体には悪くないようです。

なんといっても、
水道水に使われているくらいです。

ですので、
「塩素」が使われていることをもって、
「中国産ニンニクは体に悪い!」と
断じることはむずかしいようです。


問題なのは、
中国産のニンニクが、
漂白しないと、健康に見えないという点でしょうか。

あなたは、
見た目をごまかさないと
食べられないようなお野菜を
食べても大丈夫だと素直に判断できますか?

そこには少し不安が残りますよね。

臭化メチルは体に悪い?

次は、
虫やカビをなくすために、
ニンニクが「臭化メチル」で燻蒸されているという話を
見ていきましょう。

どうやら、
「臭化メチル」については、
比較的、明確なリスクがあるようです。

専門家の評価をまとめた
環境保健クライテリア」を見てみましょう。


「臭化メチル」は、
きわめて毒性が強い物質とされており、
警戒が必要であると記されています。

曝露は、避けるべきであるとも
記されています。

「臭化メチル」は、
環境にも悪い影響を与えるため、
世界的に使用が禁止される流れになっています。

中国産ニンニクの処理に
まだ「臭化メチル」が使われているならば、
注意が必要かもしれません。

「現在、中国産のニンニクには、
 すでに臭化メチルは使われていません」と
言い切れないところに
やはり、不安が残りますね。

中国産ニンニクは毎年のように違反している!?

平成21年以降の
輸入時の違反事例
チェックしてみました。

すると、
平成21年以来、
中国産のニンニク関連の製品には、
ほぼ毎年、1件以上の違反が指摘されていました。

主な違反の事例としては、
・大腸菌の陽性
・農薬の基準値違反
といったところのようです。

100歩譲って
「大腸菌の陽性」は、
仕方ないとしましょう。

しかし、
問題なのは、
「農薬の基準値違反」です。

その原因として記されているのが、
「近隣農場からのドリフトによる汚染」です。

つまり、
近隣から漂ってくる農薬成分のせいで
「輸出用のニンニク」が
農薬の基準値に違反してしまったということです。

特別に管理されているはずの
「輸出用のニンニク」を汚染してしまうほどの
農薬を、近隣農場ではガンガンに
使いまくっているということなのでしょうか?

そもそも、
「輸出用の作物は、特別に管理されている」
という話は本当なのか?
と少し不安になるような話ですね。

輸入検査も、
輸入食品のすべてに対して、
おこなっているわけではありません。

ですので、
違反食品の一部は、
輸入検査の網をかいくぐっって、
日本側に侵入してきている可能性は十分にあります。

結局、中国産のニンニクは危険なの?

今回は、
中国産のニンニク」について、取り上げました。

話をまとめてみると、
思いのほか、
決め手に欠く内容が多かったようにも思いますね。

しかし、少なくとも、
「安全である」とは
自信をもって言えないのは
確かなようです。

私は、とりあえず
中国産のニンニクは控えておこうと
思っています。

もちろん、中国国内でも
食の安全への意識が高まっていることは
事実です。

いろいろな事実を情報を踏まえた上で、
最後の判断は
あなた自身が下すことになります。

納得がいくまで、調べてみて、
決断をしてみてはいかがでしょうか。